左の強打者・佐野は人気銘柄になりそうだ(C)産経新聞社 11月5日よりプロ野球のFA申請期間がスタート。権利を行使した選手は、15日から現所属を含めた全球団との交渉が可能となる。 中日は2010年代まである程度FA選手の出入りがあったが、こ…

左の強打者・佐野は人気銘柄になりそうだ(C)産経新聞社

 11月5日よりプロ野球のFA申請期間がスタート。権利を行使した選手は、15日から現所属を含めた全球団との交渉が可能となる。

 中日は2010年代まである程度FA選手の出入りがあったが、ここ数年は動きはなし。FA選手の獲得は2017年オフの大野奨太(現2軍捕手コーチ)、流出は21年オフの又吉克樹(ソフトバンク)まで遡る。

【動画】好調な佐野が戸郷から豪快にアーチをかけたシーン

 果たして、今オフのFA選手の獲得ならびに流出はあるのか。可能性を少し考えてみたい。

■先発強化の一手に石川柊太を

 まずは投手について。リリーフ陣こそ12球団屈指の陣容を揃えていたが、先発陣はやや手薄&高齢化が進行中。高橋宏斗という若き大黒柱がいるものの、小笠原慎之介のMLB移籍も相まって先発投手の補強が急務となっている。

 そこで獲得を検討したいのが石川柊太(ソフトバンク)だ。2020年に最多勝&最高勝率の二冠に輝いた実績を持つ一方、所属チームでは先発と救援を兼務する状況が続いている。

 報道を総合すると先発投手として勝負したい気持ちがあるようで、中日にとってはうってつけの存在。年俸1.2億円(推定)のCランクと、権利行使の場合は争奪戦が想定されるが、参戦するのはありではないか。ちなみに、東京出身でありながら中日ファンを公言していた過去もある。

■佐野恵太に「左の主軸不在」を埋めてもらう?

 打者で獲得を検討したいのが佐野恵太(DeNA)だ。中日が何度も手痛い一打を浴びてきた左のスラッガーは、国内FA権の行使を熟考している。

 今の中日打線は細川成也、石川昂弥と右の大砲が育ってきている一方、左は俊足巧打タイプの打者が多い。計算できる主軸打者がほしいところだ。高アベレージ&一発を見込める佐野は既存選手との被りもなく、獲得を検討しても良いのではないか。

 石川と同様、こちらも年俸1.55億円(推定)と決して高いわけではない。ただ、Bランクと思われるので、人的補償ならびに金銭補償のリスクはある。

■木下、高橋周らの動向に注視

 中日の権利取得者についてはどういう状況か。

 権利行使が噂されるのは木下拓哉、高橋周平あたり。木下は甲斐拓也(ソフトバンク)ら他の捕手の動向次第だろう。高橋周は読めないところがあるが、故郷・神奈川のDeNAの獲得調査報道が出ているだけに、注意が必要か。

 投手だと岩嵜翔、福谷浩司が国内FA権を取得。慣例に基づき球団は複数年契約を打診、残留の可能性が高いだろうが、どうなるかは分からない。状況の推移を見守っていく必要がある。

[文:尾張はじめ]

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