J1初先発で初ゴールを決めた17歳の高校3年生ストライカーが脚光を浴びた。 11月3日に行われたJ1リーグ第35節で、サガン鳥栖は本拠地・駅前不動産スタジアムで3位のFC町田ゼルビアを迎え撃った。前節の敗戦で14年ぶりのJ2降格が決まった…
J1初先発で初ゴールを決めた17歳の高校3年生ストライカーが脚光を浴びた。
11月3日に行われたJ1リーグ第35節で、サガン鳥栖は本拠地・駅前不動産スタジアムで3位のFC町田ゼルビアを迎え撃った。前節の敗戦で14年ぶりのJ2降格が決まった鳥栖。キックオフ前からスタジアムにはどんよりとした雰囲気が漂っていたが、その空気を一変させたのが、17歳のFW鈴木大馳だった。
前々節にリーグ戦デビューを果たし、この日が出場3試合目にして初のスタメン出場となった現役高校3年生は、前半20分に大仕事。左サイドを攻め上がった丸橋祐介から福田晃斗、中原輝と繋いで右サイドをオーバーラップした右SBの原田亘に渡ると、ゴール前での絶妙のポジショニングから、原田からのグラウンダーのクロスに飛び込んでゴールネットを揺らした。
2006年11月8日生まれ、愛知県出身の鈴木は、身長181cmの本格派ストライカー。高校から鳥栖の下部組織に加わり、現在はU-18チームに所属しながら2種登録選手としてトップチームに帯同している。昨年は6月のルヴァンカップで16歳7ヶ月10日での初ゴールを決め、それまで久保建英(現レアル・ソシエダ)が持っていた同大会の最年少得点記録を塗り替えたことで注目を集めた。今年9月に来季のトップチーム昇格内定が発表された中、この日は自らの能力を証明するゴールとなった。
■「これが新たなスタートの第一歩」
この期待の17歳FW鈴木のゴールに対して、SNS上には次のようなコメントが寄せられた。
「この子は本物!」
「この子は大器の予感しかねぇ!」
「これが新たなスタートの第一歩 鳥栖のダイチは凄いぞー」
「鳥栖の未来は明るい」
「楽しみな若手が出てきた 鳥栖は残念ながら、J2行きだが、しっかり経験積んで、J1に引き上げて海外目指して欲しいわ」
鈴木のゴールで先制点を奪った鳥栖は、後半に入って同点に追い付かれるも、後半39分に寺山翼が勝ち越しゴールを決め、リーグ戦13試合ぶりの勝利。町田の逆転優勝の芽を限り小さくさせた。
鈴木はゴール前シーン以外でも堂々としてプレーを続け、ボールを受けた際の強さ、そして柔らかさも随所に披露し、今後に大きな期待を感じさせた。J2降格が決まった鳥栖サポーターはこの日、スタジアムに「この悔しさを忘れるか。立ち上がれサガン鳥栖」の横断幕が掲げたが、立ち上がるための“新たな希望”を早くも見つけることになった。