日本シリーズ第6戦(横浜)に先発するDeNAの大貫晋一投手(30)が1日、横須賀市内の球団施設で最終調整し、4連勝での下克上を強く誓った。本拠地で2連敗した後、敵地で3連勝を飾り、王手をかけて臨む大一番。1998年以来26年ぶりとなる日本…

 日本シリーズ第6戦(横浜)に先発するDeNAの大貫晋一投手(30)が1日、横須賀市内の球団施設で最終調整し、4連勝での下克上を強く誓った。本拠地で2連敗した後、敵地で3連勝を飾り、王手をかけて臨む大一番。1998年以来26年ぶりとなる日本一へ、「明日で決めるっていうふうに強く思っている」と覚悟を言葉にした。三浦監督が貫く一丸野球で連勝バトンを受けた右腕が、快投で期待に応える。

 大一番に向けた大貫はただ一人、最終調整を入念に行っていた。託されたのは日本一に王手をかけた大舞台だ。キャッチボールやダッシュなど、中5日でも変わらない調整で登板に備える。高ぶる気持ちを落ち着かせながら言葉に覚悟を宿した。

 「福岡での3試合は先発投手が試合を作って、いい流れでの勝ち方でした。僕もその流れに乗りたいし、しっかりと自分の仕事をして明日で決めると強く思っているので。いいものを出せるようにしたいです」

 日本シリーズでは第2戦を任されたが、山川に2ランを許すなど2回1/3を7安打5失点で降板。初めて経験するマウンドに緊張感からか、自然と呼吸が荒くなって本来の力を発揮できなかった。試合後には首脳陣から技術的な助言を受けたといい、「そこはしっかりと改善できると思う。明日、しっかりとそれがマウンドで出せればいい」と修正力に自信を見せ、ソフトバンク打線にリベンジを誓った。

 また、先発として流れを作った東、ジャクソン、ケイがいずれもストライクゾーンで勝負する姿に刺激。「ストライクゾーンをどう使うかというのがすごく参考になった」と仲間の快投から得たヒントを、自身もマウンドで体現していきたい。

 横浜での開幕2連敗から、3連勝で本拠地に帰ってきた。悪天候な天気予報に手負いのオースティンの状態、東やケイの起用法…。三浦監督は「できる限りのことは全て考える。6戦目にベストのメンバーでというのは、変わらずやっていきますけど」と多くを語らず、けむに巻く。離脱者続出の中、一戦必勝でたどり着いた最終決戦。戦い方は変わらない。全員で最後まで勝ちきっていく。

 ◆DeNAの日本一確率・833 ここまで5戦を終えDeNAが2連敗から3連勝した。このケースは過去6度(62年優勝した東映の3戦目引き分け含む)あり、3戦目から3連敗を喫したチームの再逆転日本一は03年のダイエー(現ソフトバンク、対阪神)のみ。また本拠地での連敗から3連勝したのは00年巨人(対ダイエー、東京ドーム、●●○○○○)、11年ソフトバンク(対中日、福岡ヤフードーム、●●○○○●○)と2チームあり、いずれも日本一となっている。