ポストシーズンも打ちまくったソト。ヤンキースを牽引した彼の存在は大きな注目を集めている。(C)Getty Images 早くもFAイヤーに関する話題が噴出している。 現地時間10月30日に行われたワールドシリーズ第5戦でドジャースが7-6で…
ポストシーズンも打ちまくったソト。ヤンキースを牽引した彼の存在は大きな注目を集めている。(C)Getty Images
早くもFAイヤーに関する話題が噴出している。
現地時間10月30日に行われたワールドシリーズ第5戦でドジャースが7-6でヤンキースを撃破。世界的な注目を集めた東西名門対決を制し、球団史上8度目の世界一に輝いた。
激動の24年シーズンが正式に幕を閉じた。これにより一気に話題沸騰となっているのは、ストーブリーグでの動きだ。とりわけ現地メディアでも小さくない注目を集めているのは、ヤンキースからFAとなるフアン・ソトだ。
今月25日に26歳になったばかりという若さも魅力のソトは実績も十分だ。電撃トレードでヤンキースの一員となった今季も打率.288、41本塁打(キャリアハイ)、109打点、OPS.989の好成績をマーク。FA市場において人気銘柄となっている。
ざわめく周囲とは裏腹に当人は冷静だ。ワールドシリーズ第5戦後に取材に応じたソトは、「どの球団が僕を狙っているか分からない。ただどのチームに対してもオープンだよ。ドアは閉ざさない。僕は30球団すべてに応じるつもりだ」と断言。交渉に対する自身の考えを明らかにした。
球界屈指の敏腕代理人スコット・ボラス氏の支えを得るソトだけに、獲得を巡る契約金の高騰化は必至だ。となると、交渉で有利となるのは必然的にビッグマーケットを持つ球団となり、交渉相手も限られてくる。
その中でヤンキースやメッツとともに獲得が有力視されているのは、多くのスター選手たちを抱えるドジャースだ。
昨オフに大谷翔平との10年総額7億ドル(約1015億円=当時のレート)をはじめとする総額10億6700万ドル(約1547億円=当時のレート)という天文学的な補強を展開したドジャース。今オフには左翼手のテオスカー・ヘルナンデスがFAとなり、打線の核を担えるスラッガーは補強ポイントの一つとなっている。
ドジャースは贅沢税の問題も懸念されていたが、大谷と締結した97%の後払い契約によって資金的余裕が生まれている。ゆえにソトとの争奪戦に大枚をつぎ込める体制は十分に整っている。
もっとも、ドジャースのソト獲得には“問題”と見る識者もいる。米スポーツ専門局『ESPN』のジェフ・パッサン記者は、ニューヨークの放送局『YES Network』のマイケル・ケイ氏との電話インタビューで「ソトがドジャースに加われば、リーグの競争バランスが危険なほど崩れる。ドジャースは事実上で無敵となり、MLBの財政状況に混乱が生じる」と主張した。
果たして、ドジャースは米球界で“タブー視”もされるソト獲得に本腰を入れるのか。昨オフの大谷がそうであったように、水面下で動き出している争奪戦は白熱していきそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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