チームスタッフとも笑顔で優勝を分かち合った大谷。(C)Getty Images 昨オフのドジャース移籍以来、お茶の間を沸…

チームスタッフとも笑顔で優勝を分かち合った大谷。(C)Getty Images
昨オフのドジャース移籍以来、お茶の間を沸かせ続けた約1年を大谷翔平はこれ以上にない形で締めくくった。
現地時間10月30日、ワールドシリーズ第5戦がニューヨークのヤンキースタジアムで行われ、ドジャースが7-6でヤンキースに逆転勝利。最大5点差をひっくり返し、4年ぶり8度目の“世界一”を成し遂げた。
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メジャー移籍7年目、そしてドジャース移籍1年目で悲願の頂点に立った大谷。10年総額7億ドル(約1015億円=当時のレート)での大型契約を締結して以来、世界的な関心を集めてきた背番号17は、開幕前の元通訳の水原一平氏が犯した違法賭博スキャンダルなど様々な困難を乗り越えた。
常に良くも悪くも注目を集め続けた。そんな心労を慮ってか、ロサンゼルスの地元放送局では大谷に異例のメッセージが飛んだ。声の主は、かつてドジャースにも所属したレジェンドのノマー・ガルシアパーラ氏だ。
ドジャースの試合中継を行なう『Sport Net LA』の人気解説者でもあるガルシアパーラ氏は、ワールドシリーズ制覇直後の番組内で「ここまで来るまでに彼が乗り越えなければならなかったこと、そして彼の抱える重圧の大きさを本当の意味で理解できる人はいない」と指摘。さらに大衆の関心を集め、大きな期待を背負うスーパースターへ称賛を並べた。
「地球上で彼の気持ちを理解できるのは一握りだ。マイケル・ジョーダンやタイガー・ウッズのような選手だけなんだ。この1年、彼が加わったことによる影響で全ては変わった。ドジャースという組織全体がメディアの数や注目が増えたことで対応に追われた。でも、ショウヘイはその中で仲間たちとの絆を深めていった。そしてチームメイトたちもどれだけ彼が注目を集めても特別扱いされていると感じないようにした」
さらに「ショウヘイは、常々、この球団で成長するのに必要なプロ意識や技術的に向上していく重要性を語っていた」と振り返ったガルシアパーラ氏は、グラウンド内外の苦境を乗り越えた大谷を次のように褒めちぎった。
「彼には耐えなければいけないことが山のようにあった。それを乗り越えることは我々が考えるほど簡単じゃない。しかし、彼はチームと一緒になって乗り越えたんだ。周りのことに気を散らさず、影響力のある選手として活躍した」
このガルシアパーラ氏のエモーショナルな分析に他の出演者も呼応。MLB通算204勝を挙げた元ドジャースの大投手であるオーレル・ハーシュハイザー氏は「ドジャースは大手を振ってオオタニを歓迎した。ただ、それはチームのためでもあった。そういう時に人は愛を感じるものだ」と強調。「特別扱いはオオタニのためだけじゃない。ドジャースの一員でいること自体が特別なんだ」と訴えた。
ドジャースの英雄たちからも称賛を集めた大谷。彼が小さくない影響を与えた世界制覇の余韻はしばらく収まりそうにない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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