■前半終了間際の先制点で仙台が優位に立つ 可能性をつなぎとめる。 J2リーグ第36節が10月26、27日に行なわれ、6位のべガルタ仙台は27日、16位の愛媛FCとのアウェイゲームに挑んだ。 前節終了時点で勝点58の仙台は、ジェフユナイテッ…

■前半終了間際の先制点で仙台が優位に立つ

 可能性をつなぎとめる。

 J2リーグ第36節が10月26、27日に行なわれ、6位のべガルタ仙台は27日、16位の愛媛FCとのアウェイゲームに挑んだ。

 前節終了時点で勝点58の仙台は、ジェフユナイテッド千葉ファジアーノ岡山と同勝点でJ1昇格プレーオフ出場圏内の6位をキープしている。しかし、7位のモンテディオ山形とは勝点1差だ。その山形はすでに試合を終え、勝点を60に伸ばしている。プレーオフ圏内を守り、J1昇格の可能性をつなぎとめるために、仙台は勝点3をつかまなければならない。

 序盤は相手のハイプレスに苦しんだ。ボールロストを避けたいとのメンタリティが働き、ロングボールを使うことにつながっていく。その結果、ビルドアップに苦しむこととなった。

 それでも、リスタートで先手を取る。前半終了間際の45+5分、MF鎌田大夢の左CKから、FW中山仁斗が相手と競り合いながら背中でプッシュした。前半だけで8本のCKを獲得したことにより、少しずつフィーリングを上げていった結果だった。

 この日の仙台は、MF相良竜之介を出場停止で欠いていた。それに伴ってFW中島元彦が左MFに入り、中山が2試合ぶりにスタメンで起用されていた。背番号9は森山佳郎監督の期待に応え、自身6ゴール目となる先制弾を決めたのだった。

■J1昇格プレーオフ圏内の争いは最終節まで…

 1対0で後半を迎えた仙台は、後半開始直後にもスコアを動かす。

 49分、右MF郷家友太がペナルティエリア内で縦パスを受けると、DFの圧力を受けながらボールをキープする。サポートした中島へつなぐと、中島は右ポスト際へ詰めるFWエロンへスルーパスを通す。これをエロンが右足で押し込み、仙台は貴重な2点目をあげたのだった。

 森山監督は後半開始とともに中山を下げ、MFオナイウ情滋を起用していた。オナイウが右MFに入り、郷家が右MFから左MFへスライドし、中島が2トップの一角へポジションを上げていた。立ち位置を変えたなかで、前線の選手たちが見事なコンビネーションを発揮した。エロンは2試合連続ゴールだ。

 その後は選手交代をしながら、落ち着いて試合を運んでいく。オナイウは攻撃の出力を上げ、FW梅木翼は鋭くゴールへ迫った。終盤にはDFの石尾陸登を中盤で起用し、守備力を強化しながら試合終了のホイッスルを聞く。仙台は2対0で勝点3をつかんだ。

 今節を終えて勝点69のV・ファーレン長崎が、3位以上を確定させた。プレーオフをホームで戦う権利を得ている。

 4位以下は依然として混戦だ。4位の千葉、5位の岡山、6位の仙台、7位の山形がすべて勝利した。千葉、岡山、仙台は勝点61、山形は勝点60である。

 カギを握るのは千葉だ。次節は長崎と、最終節は山形と対戦する。この2試合の結果次第で、J1昇格プレーオフの出場権に動きがあるだろう。

 仙台は次節もアウェイゲームだ。ロアッソ熊本と対戦する。勝点3を取らなければならない試合が続くなかで、中山、エロンとFW陣が結果を残したのは好材料だろう。2試合連続でクリーンシートを達成しており、攻守がしっかりと噛み合っている。残り2試合も勝利し、自力でJ1昇格プレーオフへ乗り込みたい。

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