■開始早々にゴールを喫す! しかしオフサイドの判定で…「超攻撃的」が、ついにJ1へ辿り着いた。 J2リーグ第36節が10…
■開始早々にゴールを喫す! しかしオフサイドの判定で…
「超攻撃的」が、ついにJ1へ辿り着いた。
J2リーグ第36節が10月26、27日に開催され、2位の清水エスパルスは27日、18位の栃木SCのホームへ乗り込んだ。
2試合連続で2位以内確保をつかみ損ねている清水は、スタメンに変更があった。シーズンを通して主力となってきたGK権田修一とCB高橋祐治がメンバー外となり、左DF山原怜音も2試合連続でメンバー外となった。
正守護神不在のGKには、沖悠哉が起用された。4月のルヴァンカップに出場しているものの、リーグ戦の出場は22年9月以来となる。
清水はシステムも変更した。いつもの4-2-3-1ではなく3-4-2-1とし、1トップにMFカルリーニョス・ジュニオ、2シャドーにMF乾貴士とMFルーカス・ブラガが並ぶ。2試合連続得点のFW北川航也は、5試合ぶりのベンチスタートとなった。
3-4-2-1は栃木SCも採用しており、ミラーゲームとなった。局面でのバトルが重要になっていく状況で、開始早々に清水が被弾する。3分、水戸の左CKからミドルシュートを蹴り込まれたが、オフサイドの判定で取り消される。命拾いをした清水だが、その直後に連続して自陣でボールを失う。失点してもおかしくないような場面を招いた。
34節の水戸ホーリーホック戦で、清水は先制点を許している。35節のモンテディオ山形戦は先制したものの、その後連続失点して試合を引っ繰り返された。自分たちのミスから先制されるようなことがあれば、ネガティブなイメージがわき上がったに違いない。
39分、右ウイングバック北爪健吾のクロスから、カルリーニョス・ジュニオがヘディングシュートを浴びせた。前半唯一の際どいシーンだった。
試合内容が極端に悪いわけではないものの、いつもの清水ではない。前2試合にも似た空気感のなかで、前半が終了した。
■セットプレーで先制した清水が逃げ切り…
両チームともに先制点が欲しいなかで、清水が後半開始早々に試合を動かす。50分、MF宇野禅斗の右CKをニアサイドのMF中村亮太朗が触り、後方へ流れたボールをCB住吉ジェラニレショーンが右足でプッシュした。高橋不在の3バックを束ねる背番号66が、自身シーズン4得点目となる貴重なゴールを決めたのだった。
直後、栃木が3枚替えをする。この試合に負けるとJ3降格が決まってしまう栃木が、失点に反応してすぐに動いてきたのだった。栃木は60分に4人目、65分には早くも5人目の交代カードを切る。相手は必死だ。
清水も65分と70分に2枚替えをして、守備の強度を上げていく。失点のリスクを減らしながら試合を進めていく、との意図が読み取れた。
しかし83分、北川が相手選手と接触後、報復行為をしてしまう。70分からピッチに立った主将が一発退場となり、清水は数的不利に立たされた。
ここからは、水戸の攻撃を跳ね返すことに徹底した。8分のアディショナルタイムを経て、主審の長い笛が鳴り響く。
栃木のJ3降格と、清水のJ1復帰を告げるホイッスルだった。
試合後のフラッシュインタビューに応じた秋葉監督は、「最低限の目標にしているところには到達できた」と話した。ただ、胸を撫でおろすことはない。「まだあとふたつ。我々はチャンピオンになって昇格するんだという話をしていますので、タイトルにこだわって、昇格したいと思います」と、残り2試合でJ2優勝をつかむと力強く宣言した。
シーズンを通した戦いぶりで言えば、清水のJ1昇格は妥当である。ただ、秋葉忠宏監督と選手たちの今シーズンは、昨年12月の東京ヴェルディとのJ1昇格プレーオフから始まっている。
拮抗した試合をモノにする勝負強さやしぶとさが身についたのか、J1で通用するチームになったのかと言えば、他でもない彼ら自身が納得できていないだろう。ここ数試合の戦いは、いつもの彼らではない。
だからこそ、残り2試合は無駄にできない。2強を形成してきた横浜FCが連敗を喫し、清水は首位に立った。自力で優勝を狙える立場になる。指揮官が話すように、「あとふたつ」にこだわるのだ。