ジェン・チンウェンがツアー通算4勝目挙げる 女子ツアー「東レ パン パシフィック オープンテニス」(東京・有明/WTA500)シングルス決勝が10月27日に行われ、第1シードのジェン・チンウェン(中…

ジェン・チンウェンがツアー通算4勝目挙げる
女子ツアー「東レ パン パシフィック オープンテニス」(東京・有明/WTA500)シングルス決勝が10月27日に行われ、第1シードのジェン・チンウェン(中国/世界ランク7位)が、ワイルドカード(主催者推薦)で出場した元全豪オープン女王のソフィア・ケニン(アメリカ/同155位)を7-6(5)、6-3で下して、ツアー通算4勝目を挙げた。

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今年の全豪オープンで準優勝し、8月のパリ五輪ではアジア選手として初めての金メダルを獲得した22歳のジェン。全米オープン後に母国・中国で開催されたWTA1000北京でベスト4、WTA1000武漢で準優勝と好成績を残して今大会を迎えている。

決勝の相手は、2020年全豪オープンで優勝しているケニン。前日の準決勝で右足を負傷し、その後のダブルスでは途中棄権。この日も太ももにテーピングを巻いてプレーした。

第1セットでは力のあるストロークで攻め立てるジェン。7本のエースを奪い、ファーストサーブでのポイント獲得率が100%と、盤石なサービスゲームを見せる。しかし、リターンゲームでは度々ブレークポイントを握ったものの、あと1本が遠くリードできない。計5度のチャンスを生かしきれずに、流れに乗れないままタイブレークに突入。ケニンの正確なショットに苦戦したが、最初のマッチポイントでは相手の逆を突くフォアハンドの逆クロスでウィナーを奪って、第1セットを取り切った。

大事な第1セットを奪ったジェンは、第2セットの立ち上がりでブレークに成功。4-2ではこの日唯一のピンチを迎えたものの強烈なサーブで防ぐ。サービング・フォー・ザ・チャンピオンシップとなった第9ゲームでは、ストロークでの崩し、ネットでの素早い反応を見せて、トップ10らしい勝負強さを披露。最後はケニンのボールがわずかにラインを割って、準優勝だった2022年大会の雪辱を果たして、大会初優勝を果たした。

なお、ダブルス決勝では、青山修子(近藤乳業)/穂積絵莉(日本住宅ローン)が、柴原瑛菜(橋本総業ホールディングス)/ローラ・シゲムンド(ドイツ)を6-4、7-6(3)で下して、2018年大会の加藤未唯(ザイマックス)/二宮真琴(エディオン)以来となる日本勢優勝を成し遂げた。青山にとってはツアー通算20勝目、穂積にとっては6勝目となっている。

今年8月から約1年10ヵ月ぶりにペアを組み、3ヵ月でタイトルを獲得した青山/穂積。節目のタイトルとなった青山は、優勝スピーチで「ツアー20勝目がなかなか届かないと思っていて、こうして迎えられたことをうれしく思います。8月から(穂積)絵莉とペアを組み始めて、なかなか私自身のプレーが上がらなかった時期もあったけれど、横で一生懸命トライして、私にいろいろ投げかけてやってくれている姿を見て、今回結果を出すことができてうれしく思います」と感謝の気持ちを述べた。

また、穂積も「(青山)修さん、どんな時もポジティブにいてくれたからこそ私も頑張ることができました。東レのタイトルを修さんと一緒に取ることができてうれしいですし、また明日から変わらずファイトしましょう。ありがとうございました」と涙ながらに語った。