まさしく“粘りの明治”だった。土日の試合が1勝1敗で勝負は決まらず、迎えた早大3回戦。2回に齊藤大将投手(政経4=桐蔭学園)の適時二塁打で先制点を挙げるも、3回に追い付かれ1-1の同点に。その後、試合は動かず延長戦に突入した。2-2で迎えた延長12回。高瀬雄大内野手(営3=長崎西)が2死二塁から中前適時打を放ち3-2にして勝ち越しに成功すると、最後は髙橋裕也投手(総合3=向上)が3人で締めた。先発の齊藤が11回2死までをわずか2失点に抑える力投もあり、最初のカードで勝ち点を奪った。

 

エースの貫録を見せつけた。先発マウンドを託された齊藤。9回を投げ完封勝利を収めた1回戦から中1日での登板だった。3回に自らの失策で同点に追い付かれるも、丁寧に低めを突く投球でそれ以降は相手にホームを踏ませず。9回被安打4と、キレのあるスライダーを軸にした投球で相手打線に的を絞らせなかった。だが2-1で勝ち越した10回裏、1死二塁で代打・岡(早大)に同点となる右前適時打を許す。その後も安打と四球で1死満塁となり、サヨナラの大ピンチを背負う。ここまでの球数は既に120球を超えており、試合序盤に左足の裏の皮も剥けていた痛みもあった。そんな中でも熱投を続けるエースの後ろ姿を見て「守っていて相当気持ちが伝わった」(竹村春樹内野手・政経4=浦和学院)。野手全員が守り抜く気持ちを抱く中、代打・熊田(早大)の打球は一塁へ。これを併殺に仕留め、ピンチを脱出。スタンドからも歓声が上がり、流れは明大へと傾いた。

決勝打を放った高瀬

執念の一打を見せた。8回まで毎回走者を出すも、決定的な一本が出なかった明大打線。しかし、齊藤が熱投を続ける中「この回で勝ち越す気持ちだった」(逢澤崚介・文3=関西)。両チームとも得点を譲らないまま迎えた延長12回裏。四球と犠打で1死二塁の好機を作り、打席には途中出場の高瀬。「いい位置に飛んでくれた」と2球目をたたいた打球は値千金の中前適時打。二塁走者の逢澤が一気にホームへ生還し3-2で勝ち越した。夏のオープン戦から打撃強化に努めてきた中での一本に「とにかくうれしかった」(高瀬)。リーグ戦初安打を放った前日に続き、結果を残した。今後も勝負強さを武器に首脳陣へのアピールをする。

 

確かな手応えを感じた。「攻撃力はついてきている」(中野速人主将・法4=桐光学園)。チーム打率2割2分1厘で終わった昨季から一変、この3戦で15得点、中でも打線で上位に座る6人は打率3割超えだ。課題だった攻撃力は今や武器となりつつある。次週は昨季6連敗の始まりとなった法大との一戦。勝ち点を挙げ、春のリベンジを図る。投手層が厚い相手だけに、カギを握るのはやはり攻撃だ。今季のスローガンである“継なぐ”攻撃ができれば、勝利は自ずと見えてくる。「勝ち点を取れるようにしっかりとやる」(齊藤)。王座奪還に向け、次戦も粘り強い野球で白星を挙げる。

リリーフとして好投を見せた髙橋

★公式戦初勝利を挙げた髙橋★

 気迫のこもった投球だった。延長11回2死からマウンドに上がった髙橋。「齊藤さんの思いを受け継いで投げた」。交代直後の打者を三振で抑えると、12回表の勝ち越しへ流れを作った。持ち味は最速148キロの直球と落差のあるフォークを織り交ぜた投球。この日は3三振を奪う好投で打者4人を完封し、初白星をつかんだ。「今後もチームの勝利に貢献したい」と目標を語った右腕。優勝に向け、頼もしいリリーフ投手が現れた。

 

[丸山拓郎]