全国障害者スポーツ大会の競技も26日、始まった。基山町では、卓球競技を開催。視覚障害のある人が音を頼りに球を打ち返す「サウンドテーブルテニス(STT)」もあり、選手たちが熱戦を繰り広げた。 一般的な卓球はネットを越えて球を相手側に打ち返す…
全国障害者スポーツ大会の競技も26日、始まった。基山町では、卓球競技を開催。視覚障害のある人が音を頼りに球を打ち返す「サウンドテーブルテニス(STT)」もあり、選手たちが熱戦を繰り広げた。
一般的な卓球はネットを越えて球を相手側に打ち返すが、STTは台から4.2センチ上に張ったネットの下の隙間に球を転がして打ち合う。選手はアイマスクをして、球が転がる際に鳴る音を頼りにラケットを振る。
プレーに支障がないよう観客が静かに見守る中、スピードのあるラリーもみられた。
佐賀市出身で、東京都内にある筑波大付属視覚特別支援学校高等部2年の松本悠生(ゆう)選手(17)は佐賀県代表として出場し、初戦を勝利で飾った。
生まれた時の体重が700グラムという未熟児で、その影響で生まれつき弱視で視野も狭いという。STTを始めたのは佐賀県立盲学校中学部の時。競技について「集中力が高まる。自分との戦いなので、自分と向き合えるのが魅力」と語る。
前日には、県立盲学校で、全障スポ開会式出席のために県内を訪れた秋篠宮ご夫妻とSTTで交流もした。
大会の目標は金メダル。地元での大舞台に、「佐賀であるというのはなかなかないと思うので、貴重な機会。しっかり自分の力を出せるように精いっぱいがんばりたい」と話していた。(岡田将平)