リーグ制覇後に早々と矢印をワールドシリーズ制覇に向けた大谷。(C)Getty Images 今季のワールドシリーズは文字通りの頂上決戦となった。 現地時間10月20日に行われたナショナル・リーグのリーグ優勝決定戦でドジャースはメッツを10-…

 

リーグ制覇後に早々と矢印をワールドシリーズ制覇に向けた大谷。(C)Getty Images

 

 今季のワールドシリーズは文字通りの頂上決戦となった。

 現地時間10月20日に行われたナショナル・リーグのリーグ優勝決定戦でドジャースはメッツを10-5で撃破。2020年以来となるワールドシリーズに駒を進めた。

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 3勝2敗でワールドシリーズ進出に王手をかけていたドジャースは、自慢の強打が炸裂した。初回に1点を失ったものの、その裏に「1番・DH」で先発出場した大谷翔平のヒットを足掛かりに2点を奪って逆転に成功。さらに3回裏にトミー・エドマンに2ランホームランが飛び出すなど一気に畳みかけた。

 その後に4点を返されたものの、終わってみれば、二桁得点で快勝。メッツの反攻を退けたドジャースは、通算25度目のナ・リーグ制覇を達成。ヤンキースとの43年ぶり史上最多12度目となるワールドシリーズでの対戦が決まった。

 東西の名門同士によるマッチアップで注目を集めるのは、やはり大谷翔平(ドジャース)だろう。まさしく偉才が世界的な人気球団でもあるヤンキースとの頂上決戦でどのような活躍を見せるかは大きな関心を集めるのは必至だ。

 無論、本人も意欲は十分だ。思い出されるのは、昨オフにドジャースと10年総額7億ドル(約1015億円=当時のレート)の超巨額契約を締結した際の会見で大谷が語っていた言葉だ。

 それこそヤンキースを含めた複数球団による争奪戦が繰り広げられた。その中でドジャースとの契約を選んだ理由について、こう語っていた。

「僕自身の優先順位は、もちろん契約形態から分かるように、一番上のところではあるので。野球選手として、あとどれぐらいできるかっていうのは正直、誰もわからないですし。勝つことっていうのが、僕にとって今一番大事なことかなと思います」

 エンゼルスでの6年間で大谷は個人として黄金期を迎えた。メジャー移籍時に大衆から「実現不可能」とまで言われた二刀流を成功させ、2度のMVPを受賞した。だが、チームとして地区優勝はおろか、ポストシーズンすらも果たせなかった。

 だからこそ、「勝つこと」は最優先事項だった。

「一番大事なのは、やっぱり全員が勝ちに、同じ方向を向いているということが大事だと思うので。オーナーグループもそうですし、フロントの皆さんもそうですし、もちろんチームメート、ファンの皆さんもそうですし、みんなが、そこに向かっているというのが一番大事かなと思います」

 そう話した大谷。それだけに今回のワールドシリーズ進出はまさに有言実行だと言えよう。

 レギュラーシーズンでは史上初となる「シーズン54本塁打・59盗塁」を達成。獅子奮迅の活躍でチームを地区優勝に導くと、ポストシーズンも打率.286、3本塁打、10打点、OPS.934と活躍し、米球界の頂にあと4勝と迫った。

 メッツとのリーグ優勝決定戦第6戦後、悲願のワールドシリーズについて「僕がずっと出たいなと思って、プレーしたいなと思った場所なので。今この瞬間からそこ(ワールドチャンピオン)を目指して、勝つだけ」と笑みを浮かべた大谷。充実感に満ちた表情を見せた偉才は、これ以上にない形でヤンキースとの天王山に挑む。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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