中山はプロ4年目にして初アーチをかけた(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext 巨人は20日に行…

中山はプロ4年目にして初アーチをかけた(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext
巨人は20日に行われたCSファイナルS第5戦(東京ドーム)にDeNAに対し、1-0の完封勝ち。たびたびの堅守に加え、才能開花が期待されていた若武者の一振りが試合を決めた。この勝利で1勝のアドバンテージを含め、3勝3敗のタイに。目指す日本シリーズ進出に逆王手をかけた。
先発は山崎伊織。初回二死一、二塁のピンチを迎えるも宮崎敏郎を投ゴロに仕留めて切り抜ける。その後も走者を出しながら粘り強く投げ、点を与えない。
相手投手の浜口遥大も好投を続け、序盤は投手戦で0-0と緊迫感のあるゲーム展開が進む中、試合が動いたのは5回。
先頭で打席に入った中山礼都は2番手山崎康晃の内角高め147キロ直球を振りぬいた。打球はぐんぐんと伸びて、右翼席へ飛び込んだ。結果的にこれが決勝ソロとなり、中山にとってはプロ4年目にして初アーチとなった。
試合後インタビューでは「最高でーす!」と声を張り上げる若武者もここまでの道は平坦ではなかった。
2020年ドラフト3位入団。当初から大型内野手として「ポスト坂本」の一番手として、期待を集めていた。しかしそこに入ってきたのは22年ドラフト4位入団の門脇誠だった。門脇はルーキーイヤーだった昨季、まずは守備で存在感を示すと打撃でも対応力を示し、長くショートを守っていた坂本勇人の三塁コンバートを首脳陣に決断させた。
迎えた今季は「遊撃・門脇」「三塁・坂本」、もしくは三塁を門脇が守る形が増え、中山は「代打の切り札」、イースタンリーグでは打率「.332」も1軍ではなかなか結果を残せず、シーズン中は途中交代となる試合もあった。
そして迎えたCSファイナルS。正二塁手の吉川尚輝がろっ骨骨折の影響で出場機会がめぐってきた。3戦目までは無安打、4戦目にようやく初安打、5戦目に値千金の一発が飛び出した。
この中山の一発には成長を願ってきたファンの間からもネット上では「待っていたよ!」「このまま伸びていけ」「ここでプロ初はすごい!」など、本格覚醒を願い、さらなる飛躍を願う声が上がっている。
この試合では門脇、増田大輝の堅守も光った。
21日に行われる最終第6戦は中4日でエース、戸郷翔征が先発予定。CS3連敗から巻返した2012年の再現なるか。目指す日本シリーズの舞台へ、総力戦で臨む。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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