河村の立ち位置はあくまでバックアップだが、道が大きく開けたことも確かだ(C)Getty Images NBAのグリズリーズは現地時間10月19日、パリ五輪日本代表で同チームのキャンプに参加していた23歳のガード、河村勇輝と「2ウェイ契約」を…

河村の立ち位置はあくまでバックアップだが、道が大きく開けたことも確かだ(C)Getty Images

 NBAのグリズリーズは現地時間10月19日、パリ五輪日本代表で同チームのキャンプに参加していた23歳のガード、河村勇輝と「2ウェイ契約」を結んだと発表した。この契約により、河村はNBA下部に当たるGリーグで戦いながら限定的にNBAへの出場が可能となった。

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 日本選手で4人目のNBAプレーヤー誕生の瞬間が近づいている。パリ五輪で日本代表の主力として活躍し、9月よりグリズリーズとキャンプ招待契約にあたる「エキジビット10」を結んでいた。プレシーズンでのアピールが実る形となり、23歳が大きな夢にまた一歩、近づくこととなった今回の契約のニュースは、もちろん米国内でも報じられている。

 現地メディア『Clutch Points』では契約が発表された同日、「メンフィス・グリズリーズ、身長5フィート8インチのガードと契約合意」と銘打った特集記事を配信した。

 その中で、「23歳のユウキ・カワムラはプレシーズンで印象的な活躍を見せ、73分間の出場で21アシストと8ターンオーバーを記録し、またペイサーズ戦では『アシスト・オブ・ザ・イヤー』の候補となるプレーも披露した」として、米国内でのパフォーマンスを称賛。さらに、「5フィート8インチという身長は、現在のNBAで最も背が低い選手であり、NBAとABA(1976年まで存在したプロリーグ)の合併以降、5フィート8インチ以下の身長でプレーする9人目の選手となる」などと伝えた。

 またトピックでは、「もし今週までにカワムラの名前を耳にしたことがあるなら、それはおそらく2024年の夏季オリンピックの時だったはずだ。カワムラと日本代表は、グループステージ第2戦でビクター・ウェンバンヤマを擁する開催国フランスをあと一歩のところまで追い詰めた」と振り返っている。さらに「カワムラはこの試合で29得点、7リバウンド、6アシストを記録し、オリンピック史上3人目となる25得点、5リバウンド、5アシストを達成した。過去に同じ記録を残したのは、ケビン・デュラントとルオル・デンの2人だ」と記し、国際舞台での活躍も強調。

 加えて、「グリズリーズとしては、ジャ・モラントの控えとして必要なポイントガードの層を確保するための契約であり、シーズン中にカワムラがあまり試合に出場しないことを望んでいる」と現状ではあくまでもバックアップの役割であると説きながら、「それでも、カワムラのここまでの成長は注目に値するストーリーであるとも間違いない」と綴り、今後の活躍に期待を込めた。

 パリ五輪では毎試合、体格差をものともしない高い身体能力を発揮し代表チームを牽引した河村。NBAという夢の舞台でも必ずやプレーのチャンスを掴み、武器であるドリブルやパスで世界中のファンを沸かせてくれるはずだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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