金丸は競合必至だが、是非とも獲得したい逸材だ(C)産経新聞社 ドラフトまで1週間を切った。報道の加熱、そしてファンの関心の高まりを感じる日々だ。 このほど、中日に関しても注目のトピックスがあった。球団の親会社が発行するスポーツ紙にて、高校生…

 

金丸は競合必至だが、是非とも獲得したい逸材だ(C)産経新聞社

 

 ドラフトまで1週間を切った。報道の加熱、そしてファンの関心の高まりを感じる日々だ。

 このほど、中日に関しても注目のトピックスがあった。球団の親会社が発行するスポーツ紙にて、高校生遊撃手の中村奈一輝(宮崎商高)を上位候補、社会人捕手の石伊雄太(日本生命)を指名候補としてピックアップした旨が紙面に掲載されたのだ。

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 中村に関しては独特な「ナイキ」の名とともに一面を飾ったが、ちょっと意外な(?)人選だったのもあり、ファンの中でもさまざまな意見が飛び交っている。

 果たして、中日のドラフトはどんな「ムーブ」をかませば良いのだろうか。上位指名のシミュレーションをしたい。

■投手重視のドラフトを展開?

 まず前提として考えたいのは、井上一樹新監督が「投手を重視した指名」を発信していること。今季まで2軍監督を務めていた際に、投手運用がうまく回っていなかったと感じていたのではないかと推察される。「編成の歪み」を直すためにも、投手に指名枠を割くのがベターだ。

 投手が強みと言われることの多い中日だが、今季のチーム防御率2.99はリーグ4番目の数字。先発・リリーフともにエリート層とそれ以外に実力差が見られ、選手層も決して厚くない。加えて、主力投手の流出も(考えたくないが)想定しないといけない。

 来季から1軍で使える投手、そして2軍で育てながら段階を踏める投手を複数見繕っておきたい。

■プランA:金丸を獲得できた場合

 ここからは具体的なシミュレーションを行う。

 まずは入札最有力とされる金丸夢斗(関西大)を獲得できた場合。これが叶うと非常に大きい。2位指名は投手を軸に考えつつ、有力かつニーズに沿う野手が残っていれば指名するのもありなのではないか。

 投手だと社会人左腕の伊原陵人(NTT西日本)や吉田聖弥(西濃運輸)、高校生右腕の清水大暉(前橋商高)や村上泰斗(神戸弘陵高)あたりが指名候補。野手では外野手の麦谷裕介(富士大)や前述の石伊の指名が考えられる。

■プランB:金丸を外し、他の大学生投手を1位指名した場合

 金丸は複数球団の入札が確実なため、抽選を外してしまった場合の想定もしなければならない。

 まずは1度外した後、2度目の入札で交渉権獲得した場合だ。おそらくもう一度大学生の有力投手を獲りに行くと思われる。

 相場感的に外れ1位で指名されそうなのが篠木健太郎(法政大)、佐藤柳之介(富士大)。それぞれ大学球界を代表する投手だ。彼らのどちらかを獲得した場合は、2位でもう1枚大学・社会人の投手を獲るとリカバーできそう。それこそ、プランAで触れた伊原か吉田を獲れたら良い。

■プランC:抽選を2度外し、高校生投手を1位指名した場合

 金丸、その他の大学生投手と2度抽選を外した場合は、高校生投手の1位指名もあり得る。例えば今朝丸裕喜(報徳学園)、狩生聖真(佐伯鶴城高)の可能性があるだろうか。

 こうなると、2位は確実に来季から投げられそうなピッチャーを獲得したい。これまでに触れた大学・社会人の投手たちに加え、実戦派右腕・竹田祐(三菱重工West)も視野に入れるべきだ。

 本番まで残り1週間を切ったことで、ますます情報が溢れ、錯綜することだろう。それすらも楽しんで、想像することがドラフトの醍醐味だ。ドラゴンズにとって良い指名になることを祈りつつ、本稿を締めたい。

 

[文:尾張はじめ]

 

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