朝日奈央インタビュー(前編) スーパーGTの模様を伝える番組『ABEMA SUPER GTダイジェスト』が今シーズンから毎レース後、ABEMAで配信されている。レースのダイジェスト映像はもちろんのこと、国内最大級の人気を誇るモータースポーツ…

朝日奈央インタビュー(前編)

 スーパーGTの模様を伝える番組『ABEMA SUPER GTダイジェスト』が今シーズンから毎レース後、ABEMAで配信されている。レースのダイジェスト映像はもちろんのこと、国内最大級の人気を誇るモータースポーツの魅力を初心者のファンにもわかりやすく伝えていく内容だ。

 そのダイジェスト番組で、サーキットに赴いて体験取材を行なったり、選手や関係者へのインタビューを務めているのが、「ABEMA SUPER GTスペシャルサポーター」に就任した朝日奈央さん。サーキットで観て感じた「スーパーGTの魅力」について話を聞いた。

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朝日奈央さんに初めてのサーキット観戦について聞いた

 photo by Sano Miki

── この仕事のオファーをいただいた時の心境はいかがでしたか?

「まずはお声をかけていただいたという時点で、すごくありがたいなと思いました。私自身は幼少期から何かスポーツに携わるということが少なく、学生時代も部活をやってこなかったので、ほかの番組でも『初心者代表』としてスポーツに触れたりする機会がありました。

 そういった意味で、今回は『モータースポーツの初心者代表』として呼んでいただけたのかなと。スーパーGTを知らない方にもっと魅力を伝えるために、私らしくお伝えできたらいいなという想いでやらせていただいています」

── 今までモータースポーツを観戦したり、何かの機会で触れることはありましたか?

「いえ、レースはまったく観たことがなくて、何もかもが本当に初めてでした。『F1』という単語などは聞いたことがありましたけど、モータースポーツの競技のなかでどのくらい種類が分かれているのか、詳しいことはまったく知らない状態でして......。もちろん、サーキットに行ってレースを観戦するのも初めてだったので、最初のロケは衝撃の連続でした」

【サーキットでの取材で気づいたこと】

── モータースポーツに対して、最初はどのようなイメージを持っていましたか?

「もともと持っていたのは、男性が好きなスポーツ、というイメージ。『女子が足を踏み入れて大丈夫なのかな』というドキドキ感はありました。でも実際にサーキットに行ってみると、カップルで観戦に来ていたり、それこそ子どもたちも楽しんでいたりして、それを間近で見て『年齢層が幅広いなぁ』と思いました。

 現地で取材をしていても、『今日初めてレースを観に来ました!』という女性の方も多かったです。『女子にモータースポーツ観戦はハードルが高いのかな』と思っていましたが、実際はそんなことないんだなっていうのを感じましたね。

 熱心に応援されているファンの方がいるところに新参者が簡単に踏み込むと、空気を乱しちゃいけない緊張感がありそうで心配したんですけど、みなさんとっても寛大でした。応援している雰囲気もとっても居心地よくて、初心者でもそのなかに入っていきやすかったです」


サーキットでの体当たり取材について語る朝日奈央さん

 photo by Sano Miki

── 番組で朝日さんは現地まで赴いてロケを敢行しています。サーキットは全国に点在しているので、移動も大変だと思います。

「いえいえ、移動の大変さはまったく気にしていなくて、むしろ『行ってみたい!』という気持ちのほうが強いです。サーキットのある各地に行く機会はなかなかないので、本当にありがたいなと思っています」

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 モータースポーツは未知の領域ではあるものの、朝日さんは「初心者目線でチャレンジしていこう!」という積極的な姿勢を見せる。現地ロケでは選手や関係者にインタビューするだけでなく、スーパーGTをより多くの方に楽しんでもらうため、さまざまな企画にも挑戦している。

 そうした体験を通じて、朝日さん自身もスーパーGTという競技への興味がより大きく湧いてきたと話す。

【時速200kmでのGがすごかった】

── 第1戦・岡山では、実際にレースで使うマシンに搭乗されていましたね。

「最初は『本当に乗って大丈夫なのかな?』って思いました。だけど、すごく優しく対応してくださって、そして実際に乗ってみたら思った以上に『マシン感』が強かったです! シートも固くて『これに長時間も乗って、あのスピードを出しているんだ』と思うと、尊敬しかないなと。

 あと、コックピットから外を見ると、視界がけっこう狭いなと感じました。その感想をドライバーさんに伝えると、『視界が狭いからこそ一点に集中できるので見やすいんです』とおっしゃっていて『なるほど!』と思いました。それにしても、あの空間の狭さには驚きましたね」

── モータースポーツ現場の初ロケで、いきなりレーシングカーに乗車するという機会は本当に貴重ですね。ほかにも気づいたことはありましたか?

「タイヤ交換の速さにも驚きました! ドライバーさんもすごいですけど、いろんなプロの方が集結して作り上げられている空間なのだな......というのをすごく感じました。わずか2〜3秒でタイヤを替えられることにビックリしましたね。

 岡山国際サーキットのピットに入らせていただき、間近で作業を見させてもらいました。タイヤを持ち上げてみたのですけど、すごく重くて持ち上がらなかったですね(笑)」

── 第2戦・富士では、セーフティカーに同乗してコースを走る体験もしました。感想はいかがですか?

「これも本当に貴重な経験をさせてもらいました。気がついたらかなりのスピードで、たしか時速200km近くて出ていたと思います。

 もちろんドライバーさんが安全に運転をしてくださったんですけど、カーブのところでかかるGがすごかったです。体験ドライブでもけっこうなGだったのに、プロのドライバーの方々は時速300km近く出して戦うので、すごく負担の強いスポーツなんだと体感しました」

── 第3戦・鈴鹿では、どんな取材をされたのですか?

「鈴鹿ではサーキットに併設している観覧車に乗って、そこからの景色をリポートしました。サーキット全体を客観的に見ることができるので、ほかのサーキットとは少し違う楽しみ方ができるなと思いました。

 鈴鹿にはサーキットだけじゃなく遊園地もあるので、訪れた子どもたちも楽しそうに遊んでいました。レースを観る以外にも楽しめる、ワクワクするようなテーマパークになっていることも驚きましたね」

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【台風でも詰めかけたファンの多さに驚き】

 現地でレースを観ることの楽しさを、朝日さんは取材しながらどんどん学んでいったという。ただ、屋外でのイベントゆえに、天候の影響を受けることもある。

 8月末に開催が予定されていた第5戦・鈴鹿は、台風10号接近に伴い12月へ延期。さらに9月の第6戦・SUGOも悪天候に見舞われ、予選は中止となったほか、朝日さんが取材した決勝日も朝から大雨......。

 しかし、それでもレースを観たいとサーキットに足を運ぶファンの姿に、朝日さんも感動したという。

── 第6戦・SUGOは、悪天候のなかでの取材・観戦となりました。雨のレースは初体験だったと思いますが、いかがでしたか?

「大変な天候になりましたけど、お客さんの熱気がすごく伝わってきました。あの雨のなかで2万人近く(公式発表1万6000人)の方が駆けつけてスタンドを埋めている景色を見れば、それはドライバーさんにとって奮発する大きな糧(かて)になるだろうなと感じました」

── 現地で取材を重ねていくごとに、新たな発見がたくさん見つかっているようですね。ほかにもサーキットに足を運んで驚いたことはありますか?

「サーキットに訪れた時、最初に驚いたのはやっぱり『音』でしたね。ものすごい爆音にびっくりしました。

 おかげさまで、GT300とGT500の音の違いもわかるようになってきました。そういう音の違いを聞き分けるのも楽しみ方のひとつとしてあるんだ、ということを知りましたね。モータースポーツの楽しみ方は、本当に幅が広いなと感じています。

 そしてスーパーGTの現場は、どのサーキットも観客がいっぱいなのも驚きました。観客の多さも魅力のひとつですね!」

(後編につづく)

「自分なりの『推し』を見つけたくなります」

【profile】
朝日奈央(あさひ・なお)
1994年4月21日生まれ、埼玉県入間市出身。ファッション誌『ラブベリー』の特別賞を受賞した2007年6月から専属モデルとして活躍し、2008年からアイドルグループ「アイドリング!!!」の2期生として加入。2015年10月に卒業したあとはソロとして活動し、明るい性格で人気を博してバラエティ番組などで活躍中。身長164cm。Instagram→asahi nao (@pop_step_asahi)
『ABEMA SUPER GTダイジェスト』>>>