現地時間の10月10日、サッカー日本代表の森保一監督と遠藤航が2026FIFAワールドカップ アジア最終予選・サウジア…

 現地時間の10月10日、サッカー日本代表森保一監督と遠藤航が2026FIFAワールドカップ アジア最終予選・サウジアラビア戦の前日会見に挑んだ。その会場で、異例の出来事が起きた。

 森保ジャパンにとって、重要なゲームとなるアウェイでのサウジアラビア戦。ここまで最終予選を2連勝で推移させているが、暑さと湿度、そして、6万人の大観衆が訪れるとあって“超アウェイ”の環境で戦わなければいけない、難しい試合となる。
 それだけに指揮官も、前日会見で「力のあるサウジアラビアとの対戦は、我々にとっては厳しい戦いを覚悟して」いるとし、「粘り強く戦うことと、我々も厳しい戦いの中での勝利を目指して、アグレッシブにチャレンジできるようにしっかり準備したい」と意気込んだ。
 また、主将・遠藤航も「非常にタフな戦いになると予想しています」とし、「最終予選の中でも、注目された一戦になると思いますが、前回同様、自分たちにできる最大限の準備をしているつもりですので、日本代表としては、明日しっかりアウェイの中でも勝利を目指していきながらクレバーに戦っていければ」と言葉に力を入れた。

■森保監督も感謝の言葉

 そんな会見の最後だった。最前列に座っていた現地メディアの男性が、「ラストクエスチョン」という言葉とともに、マイクを手渡される。
 そして、「質問の前に」と前置きをして、「日本の選手の皆さん、スタッフの皆さん、サポーターの皆さん、ようこそサウジアラビアにいらっしゃいました」と歓迎の言葉を述べたうえで、「サウジアラビアのジェッダでのスタジアムでは日本は勝ったことがありません。サウジアラビアのサポーターが6万人以上、明日来ますがどう思いますか?」と質問したのだった。
 相手国メディアからの突然の歓迎に、森保一監督も応える。「まずは温かく、迎え入れて歓迎いただき、ありがとうございます」と感謝を口にしたうえで、「サウジアラビアとはお互いアジアを引っ張っていくライバル関係であり、アジアのサッカーの発展に向けて戦っていく中で、友好的な言葉をいただけるのはありがたいです。過去の結果は、我々にとっていいものではないですが、明日の試合はまた0-0から始まること、我々が厳しい戦いを覚悟して、勝利を目指して戦っていくために準備したい」と質問に答えたのだった。

■会見終了後、壇上に近づいて……

 前日会見を終えて、森保一監督と遠藤航が立ち上がって引き上げようとしたとき、異例の出来事が起きた。最後の質問をした男性が突如、壇上に近づく。そして2人に握手を求めたのだ。
 前日会見という正式な場で現地メディアと対戦国の監督&主将がこのようなことをするのは異例中の異例だが、森保監督も遠藤も笑顔で対応。男性も、2人とダブルで握手をしたまま他のメディアの方を向いて手を上げて“友好関係”をアピールしてみせた。そんな姿を、多くのカメラマンが撮影し、テレビ局も映像に収めた。
 その後、メディアセンターで男性は日本のメディアにも積極的な対応。フリーライターの元川悦子氏ら5~6人ほどの日本人記者を集めて記念撮影を行う。さらには、大きな美声を響かせるなど、両国メディアの関係構築(!?)にも一役買ってみせた。
 日本時間10日27時にキックオフとなるワールドカップアジア最終予選のサウジアラビア戦。日本代表が未勝利のジェッダの地で勝利を手にできるか、そして、熱く激しい試合によってまた一つ、歴史と友好関係が刻まれるか。ピッチ内外に注目の一戦となりそうだ。
(取材・文/中地拓也)

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