1年でドジャースの仲間たちの信頼を勝ち得た大谷。(C)Getty Images  一戦必勝が求められるポストシーズンを前にしても大谷翔平(ドジャース)は、いつもと同じ。平常心を貫いている。 現地時間10月4日に開かれた…

 

1年でドジャースの仲間たちの信頼を勝ち得た大谷。(C)Getty Images

 

 一戦必勝が求められるポストシーズンを前にしても大谷翔平(ドジャース)は、いつもと同じ。平常心を貫いている。

 現地時間10月4日に開かれたパドレスとの地区シリーズ第1戦を前にした記者会見に登場した大谷は、「いつもと同じケースワークが一番だと思うので、シーズンと同じ感覚を出してしっかり今日終えるのが一番かなと思います」と強調。自身の初のポストシーズンに臨む姿勢を語った。

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 おそらく緊張が全くないわけではない。しかしながら、大一番を前にして発した「シーズンと同じ感覚を出してしっかり今日終える」という言葉は、世界的な喧騒の中で戦ってきた大谷らしいものでもあった。

 今シーズンも人々の関心は良くも悪くも大谷に集中した。開幕直後には通訳を務めていた水原一平氏が違法賭博への関与の疑いで解雇。その後の捜査で同氏が大谷の口座から不正に送金していたことが明らかとなり、銀行詐欺罪などで訴追される騒動に巻き込まれた。

 ドジャース移籍1年目で降りかかった一大スキャンダル。本人が受けていたショックは想像に難くない。そうした中でもグラウンド上での大谷は淡々とプレーし続け、史上初となる「シーズン54本塁打・59盗塁」を達成した。

 常人とは言い難い偉才ぶりを発揮した大谷には、海外メディアも改めて脱帽する。英紙『The Guardian』は「その並外れた才能とは裏腹に、彼は信じられないほど現実的で、朗らかな性格をしている」と強調。「メディア対応でも日本語しか話さないオオタニだが、健全な少年のように純粋な振る舞いによって野球の枠を超えた有名人となっている」と指摘した。

 さらに同紙は水原氏による違法賭博スキャンダルから平然と立ち直り、凄まじい成績を残した大谷を次のように評している。

「爆発的なスキャンダルに見舞われ、より大きなダメージを負う可能性があったにもかかわらず、彼がそれを跳ね返せたのは、オオタニの偉大さと驚くべき平常心を保てる証だ。彼の穏やかで礼儀正しい性格は日本文化の影響だと言われているが、我々は彼の陽気さにも感銘を受けた。そうした振る舞いは、彼のような実力を持つスター選手にとってはいささか珍しい特徴であり、ともすると日本人らしくない特徴でもある」

 大谷をプロフェッショナルな態度にクローズアップした同紙は、ドジャースの三塁コーチャーを務めるディノ・エベル氏の言葉で記事を締めくくっている。

「ショウヘイは本当に純粋な人間だ。彼の振る舞い方を見れば、それはわかるはずだ。本当に、心の底から周囲を気にかけられる人なんだ。そして、彼はどんな状況になっても、ショウヘイ・オオタニという人間でありたいと思っているんだ」

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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