米スポーツ専門局『ESPN』が4日(日本時間5日)、読売ジャイアンツの菅野智之投手が海外フリーエージェント(FA)権を行使し、今オフにメジャー移籍を目指す意向だと伝えた。今季はリーグトップの15勝(3敗)を挙げ、セ・リーグ優勝に貢献。MVP…
米スポーツ専門局『ESPN』が4日(日本時間5日)、読売ジャイアンツの菅野智之投手が海外フリーエージェント(FA)権を行使し、今オフにメジャー移籍を目指す意向だと伝えた。今季はリーグトップの15勝(3敗)を挙げ、セ・リーグ優勝に貢献。MVPの最有力候補と目されている右腕が、ついに海を渡るのか。大きな注目を集めている。
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■「佐々木朗希の話ではない」
『ESPN』の看板記者であるジェフ・パッサン氏は「トモユキ・スガノが日本でのプレーを終えてMLBに向かう」と題して、記事を公開。情報筋の話として「最も成功した日本人投手が、今冬に海外FAとしてメジャーにやってくる予定だ」と伝えた。
この報道を受けて米複数メディアも追随し、菅野の動向を予想。その中で米スポーツメディア『CLUTCH POINTS』は「日本球界のスター投手がメジャーのFA市場を揺るがすだろう。いや、22歳の天才投手ロウキ・ササキ(千葉ロッテマリーンズ)の話ではない」と記し、ベテラン右腕のメジャー挑戦について分析した。
同メディアは「(10月に)35歳になる新人投手のFAがどのようなものになるか、前例がほとんどない」としながらも、同じ日本人の今永昇太投手(カブス)が参考になると指摘。「昨オフに日本から海を渡り、31歳のルーキーとして球界最高の投手の一人となった。これを見た各球団は、スガノのようなベテランにかける意欲が増している」と主張した。
その上で、多彩な変化球を操り、優れた制球力を持つ菅野に対しては「先発ローテーションの短期オプションを探している強豪チームから力強い支持を得られるはずだ」と断言。年齢を考えれば長期契約は難しいが、短期で結果を出せる投手として注目を集めるだろうと予想した。
■ロー・リスクでハイ・リターン
今オフにはコービン・バーンズ、マックス・フリード、ジャック・フラハティらハイエンドの投手たちがFA市場に出て来る。彼らが狙うのは当然、巨額の長期契約。その中で、短期契約ながら実力は折り紙付きという菅野の存在は逆に際立つ。同メディアは「スガノは“ロー・リスク・ハイ・リターン”が期待できる。そんな選手を求めるチームにとって、彼は素晴らしい選択肢となる」とし、現実的な契約内容としては「イマナガの4年5300万ドルを基準に考えると、2年2400万ドル(約36億円)が目安になるだろう」と予測した。
移籍情報を扱うメディア『TRADE RUMORS』も同様の論調を展開。「今オフのFA市場には多くのビッグネームが揃う。年齢を考えると、スガノは長期契約を求めないだろうから、より短い契約でトップの先発投手を追加したいチームにとって、非常に興味深い代替プランとなる」とし、ビッグネームを取り逃した場合や、そもそも予算的に大物獲得が難しい球団にとって魅力的な投手であると訴えた。
現地での評価を見る限り、ベテラン右腕を求めるチームは少なくないようだ。
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