投打がかみ合わずに、苦戦続きだったエンゼルス。(C)Getty Images 大谷翔平(ドジャース)の才能が際立つ1年だった。 昨オフにドジャースと10年7億ドル(約1015億円)の大型契約を締結した大谷。その期待値ゆえに、かつてな…

投打がかみ合わずに、苦戦続きだったエンゼルス。(C)Getty Images

 大谷翔平(ドジャース)の才能が際立つ1年だった。

 昨オフにドジャースと10年7億ドル(約1015億円)の大型契約を締結した大谷。その期待値ゆえに、かつてないほどの重圧がのしかかる。そんな状況下で30歳のメガスターは史上初の「シーズン50本塁打・50盗塁」の大台を軽々とクリア。現地時間9月28日の試合終了時点で打率.310、54本塁打、130打点、58盗塁、OPS1.040の異次元の数字を叩き出した。

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 米球界、スポーツ界全体でも大谷の存在感が際立った。そうした中で、彼が6年間在籍した古巣のエンゼルスはドロ沼でもがき続けた。

 大谷の引き留めに失敗したエンゼルスは、ローテーションの柱でもあった二刀流スターの穴埋めを施せぬままシーズンイン。名将ロン・ワシントン監督による新体制下で捲土重来を期したが、前半戦でアンソニー・レンドーンやマイク・トラウトら打線の核となる主力が相次いで離脱。若手の台頭も見られず、10年連続でのポストシーズン進出を逃す形となった。

 球団ワーストとなる黒星(現地時間9月28日時点で98敗)を記録する明かな苦境。しかし、再起に向けた道も見えてこない。この現状に地元メディアの苛立ちも募る一方である。エンゼルスの専門サイト『Halo Hangout』は「エンゼルスはこの10年間、全く良い成績を残せていない。トップ3に入るほど悪いというわけではないが、プレーオフに進出するほどの良さもない。完全に平凡という最悪の状態だ」と糾弾している。

 この閉塞感を打破する上では、FA市場での大胆な補強やドラフトでのファーム組織の充実を図る必要がある。同メディアも「エンゼルスは組織的に多くの問題を抱えており、組織の拡充は最大の必要事項であるはずだ」と断言する。

「もしもエンゼルスが現状を維持し、戦略を失敗し続ければ、オオタニだけでなく、トラウトのキャリアを無駄にし続ける。現時点で育成組織ランキングは30球団中でも最下位と言えるレベルで、早急のマイナーに頼みの綱を作る必要がある。エンゼルスは、トラウトとオオタニを中心としたチーム構築に失敗し、明るい将来を築くことにも失敗した。もう後戻りはできないし、新時代の到来を告げるべきだ」

 同じロサンゼルスを拠点とするドジャースとは明暗が分かれる1年を送ったエンゼルス。贔屓メディアからも手厳しい批判を受ける現状をどう改善するのだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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