日々負け数だけが増えていったエンゼルス。この厳しい状況に地元メディアも辛辣な意見を飛ばした。(C)Getty Images 現地時間9月26日、ドジャースが3年連続22回目の地区優勝を決めた。悲願のワールドシリーズまでの道のりはまだ…

日々負け数だけが増えていったエンゼルス。この厳しい状況に地元メディアも辛辣な意見を飛ばした。(C)Getty Images

 現地時間9月26日、ドジャースが3年連続22回目の地区優勝を決めた。悲願のワールドシリーズまでの道のりはまだ続くが、これにより大谷翔平はメジャー移籍7年目にして初のチームタイトルを掴んだ。

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 大谷が「最高です」と勝利の美酒に酔いしれたこの日、彼の古巣はドロ沼でもがいていた。敵地でホワイトソックスと対戦したエンゼルスは、0-7と完封負け。これでシーズン96敗目を喫して、球団ワースト記録を更新した。

 昨オフにFAとなった大谷の引き留めに失敗したエンゼルス。目立った補強もないまま、名将ロン・ワシントン監督による新体制下で新シーズンを迎えたが、開幕から精彩を欠いた。シーズン中にはアンソニー・レンドーンやマイク・トラウトら打線の核となる主力が相次いで長期離脱。最後の最後まで不安定なチーム状況を改善できぬまま、負け数だけが増えていった。

 ポストシーズン進出も10年連続で逃した。そんな球団史でもワーストの1年を“無策”のまま終えようとしているチームには、地元メディアも厳しい評価を下している。エンゼルスの専門サイト『Halo Hangout』は「こうなることは分かっていた。エンゼルスにショウヘイ・オオタニが残れないと我々が知った時、オオタニが成功すると確信した一方で、球団が崩壊するというのも察知した」とキッパリ。鋭い言葉でチーム状況を批判した。

 エンゼルスを去った大谷は、史上初となる「シーズン53本塁打・56盗塁」を達成するなど、数多のメジャーリーグ記録を更新。「勝利」を求めて移籍したドジャースで大きな成功を掴んでいる。そんな偉才の姿を「オオタニの信じられないほどの活躍を見ると、エンゼルスがなぜ彼の引き留めを全力でしなかったのか、退団後の策を講じなかったかを考えてしまい、辛い」と糾弾。そして、先行き不透明な状況を交えて、厳しい言葉を続けている。

「エンゼルスの同郷のライバル(ドジャース)に、オオタニを口説き落とされたことへの適切な言い訳はまだない。球団のフロントオフィスは、自分たちの無策が作り出した現状に対処しなければならない。この組織には、確かに世界で最も才能のある男が6シーズンもいたのだ。でも、彼らは何もできなかった。そして天才を失った今、エンゼルス・ファンは、笑顔のオオタニを外から眺めることしかできない」

 ファーム組織に抱える球界上位のトッププロスペクトも少ない今のエンゼルス。まさにドロ沼と言える現状を打破するには、トレードを含めた抜本的な改革が求められるが、果たして、首脳陣はどう動くか。チームを取り巻く状況は重い。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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