ありとあらゆる球界の常識を覆し、歴史を生み出し続けている大谷。(C)Getty Images 大谷翔平(ドジャース)の歴史的な価値は高まっている。 2018年にエンゼルスに加入してから7年。日本から鳴り物入りでメジャーリーグにやって…

ありとあらゆる球界の常識を覆し、歴史を生み出し続けている大谷。(C)Getty Images

 大谷翔平(ドジャース)の歴史的な価値は高まっている。

 2018年にエンゼルスに加入してから7年。日本から鳴り物入りでメジャーリーグにやってきた二刀流スターは、打者として通算223本塁打、同OPS.940を記録。投げては大手術を執行しながらも通算38勝、同防御率3.01、同奪三振率11.36とエース級へと進化を遂げてきた。

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 DHでの打者専任となった今シーズンも“偉業”をやってのけた。開幕から本塁打と盗塁を積み重ね、現地時間9月19日に敵地で行われたマーリンズ戦では、前人未到となる「シーズン50本塁打・50盗塁」を記録。その数字を「52-53」にまで伸ばしている。

 常識を打ち壊し続ける大谷の娯楽性や偉才さは球界のみならず、一般社会にも波及する。まさしく時代の寵児となった日本人スターの存在は、彼と同じくアジア球界とメジャーリーグを熟知するレジェンドたちも脱帽する。

 かつてドジャースやメッツなど7球団でプレーし、メジャー通算124勝を挙げたパク・チャンホは自身のInstagramで「こんなに素晴らしいとは。天は彼に多くを与えた」と称賛する。

「彼は特別だ。50本塁打・50盗塁という記録は、60本塁打・60盗塁という新しい目標を作り、彼自身もそこに行くと信じている。大谷はアジア人にさらなる可能性と、最高の舞台で最高になるという大きな目標を植え付けてくれている。彼を見守る夢を持った苗木たちはその可能性を信じ、それぞれの未来をより大きく、広大に描くだろう」

 さらにレンジャーズやマリナーズなどで16年間プレーした韓国の強打者チュ・シンスも大谷を称賛するレジェンドの一人だ。母国メディア『OSEN』の取材に応じた際に「彼はもう僕と比較される対象ではないよ。大谷はバリー・ボンズやベーブ・ルースのような選手と比較されるべきだ」と強調し、二刀流の真価を訴えている。

「実は投手と打者の両方を(メジャーで)やると聞いた時、『本当に2つもやるのか』と思ったんだ。だから、ある程度やってから、どちらかを諦めて、二刀流をやめると思っていたんだ。だけど、大谷は2つとも完璧にこなしている。あの姿を見ると天賦の才能と努力があればできないことはないと感じるんだ」

 彼らの活躍した時代や立場は違う。それでも、海を渡り、“野球の本場”で挑戦する難しさは同じ。だからこそ、韓国球界のレジェンドから大谷に向けられた言葉には重みがある。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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