◆陸上 日本学生対校選手権 第2日(20日、神奈川・Uvanceとどろきスタジアムby Fujitsu)  男子100メートル決勝が行われ、400メートルリレーでパリ五輪代表の東洋大の柳田大輝(3年)が10秒09(向かい風0・4メートル)で…

◆陸上 日本学生対校選手権 第2日(20日、神奈川・Uvanceとどろきスタジアムby Fujitsu)

  男子100メートル決勝が行われ、400メートルリレーでパリ五輪代表の東洋大の柳田大輝(3年)が10秒09(向かい風0・4メートル)で2年連続優勝を果たした。2位は早大の井上直紀(3年)で10秒13、3位は広島大の山本匠真(4年)で10秒19。200メートルでパリ五輪代表の筑波大の鵜沢飛羽(4年)は10秒28で5位だった。

 柳田はパリ五輪では100メートルの個人種目で代表入りを逃し、400メートルリレーの代表として出場した。予選は2走を走ったが、決勝はメンバーから外れた。「決勝をスタンドで見て…。あんな経験はなかった」と振り返る。しかし、帰国後は、気持ちを切り替えた。「悔しい気持ちはありますけど、悲観的になるほど今は引きずっているわけではないので。いい経験と言ったら、きれい事みたいですけど、(来年の)東京世界陸上や(28年の)ロス五輪で、決勝を走ったら、いい経験だったと思えると思います。引きずりはしないですけど、悔しい気持ちは忘れないでおきたい」と今大会にかける思いを明かしていた。

 前日の予選は第1組で2位(10秒33)、この日の準決勝も第1組で2位(10秒34)とやや精彩を欠いていたが、準決勝から約3時間後の決勝では実力を発揮した。「久しぶりに何も考えずに走れた。気持ちいいレースでした」と笑った。

 今季の100メートルは、このレースが最後。「今シーズンはうまくいかないことが多かった。でも、悔しさを知れたことが一番、大きい」と前を向く。失意のパリから、希望の東京、そして、ロスへ。柳田が力強く走り出した。