今週は中京競馬場で神戸新聞杯(芝2200m)が行われる。日本ダービー上位組不在の今年は混戦ムードが漂う一戦だ。 ここでは、過去10年から中京開催の2020~22年を参照。メリオーレムとメイショウタバルにフォーカスしたデータを取り上げる。 ◆…

今週は中京競馬場で神戸新聞杯(芝2200m)が行われる。日本ダービー上位組不在の今年は混戦ムードが漂う一戦だ。

ここでは、過去10年から中京開催の2020~22年を参照。メリオーレムとメイショウタバルにフォーカスしたデータを取り上げる。

◆【神戸新聞杯2024予想/データ攻略】7頭出しキズナ産駒の“買い or 消し” 「中京だからこそ買うべき」主役候補にフォーカス

メリオーレムに【3.1.0.0】の“鉄板級”

単勝1倍台の期待に応えて前走2勝クラスを圧勝したメリオーレム。デビューから馬券外がなく、特筆すべき安定感がある1頭だ。今回は重賞のメンバーが相手となるが、強豪相手の経験値不足をカバーするデータがこちら。

・川田将雅騎手騎乗の成績【3.1.0.0】

同騎手騎乗時の連対率は100%。川田将雅×メリオーレムのコンビは“鉄板級”の表現が大げさではなく、世界を股にかける同騎手でこそ真価を発揮するタイプと言えるだろう。

デビューから一貫して2000m以上にこだわったローテーションの本馬。早くから3歳秋の大舞台を見据えた臨戦過程を陣営が意図的に組んでいる印象だ。重馬場で勝ち上がったようにタフな馬場も問題なく、混戦ムードの軸馬候補にオススメしたい。

■メイショウタバルに【0.1.0.7】の“不吉データ”

その一方で、“頭では消し”データに当てはまってしまったのがメイショウタバルだ。重馬場の毎日杯は圧巻の逃げ切り勝ち。当日道悪も想定される今年の神戸新聞杯ならアタマ妙味を見出せそうにも思えるが、ご覧いただきたいのはこちらのデータ。

・8枠の成績【0.1.0.7】

思い出すのは2021年。ダービー馬・シャフリヤールがこの枠で臨んだ年だが、同馬は単勝1倍台の人気に応えることができず4着に敗れている。距離ロスを強いられる8枠を引いた馬が中京開催の神戸新聞杯で勝ち切ることは容易ではない。

今回も後続を離した逃げが濃厚なメイショウタバル。それでも直線で急坂が待ち受けるコース形態に加えて、一生に一度の晴れ舞台である菊花賞の権利獲りがかかる他馬は色気を持って早めに進出してくるはずだ。父ゴールドシップとの親子制覇がかかる一戦だが、8枠で越えるべきハードルは高い。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家 競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。