9月18日、AFCチャンピオンズリーグエリートのリーグステージ第1戦に挑んだ川崎フロンターレが蔚山現代を撃破した。その…
9月18日、AFCチャンピオンズリーグエリートのリーグステージ第1戦に挑んだ川崎フロンターレが蔚山現代を撃破した。その試合で注目された一つが、ピッチ状況だった。
猛暑の影響もあってサッカースタジアムの荒れたピッチが話題になっている韓国。日本人サッカーファンとしては今回のACLEの開催で注目されているが、韓国国内ではすでに大きな問題に。2026FIFAワールドカップアジア最終予選に挑む韓国代表としても、その問題に直面することになっていた。
蔚山との試合を翌日に控えた17日、川崎フロンターレの鬼木達監督も「アジアのトップを目指す大会で、このピッチは残念に思います。お互いにいい選手がいるので100%を出し合えるピッチコンディションでやりたかったのが正直な思いです」と明かしていた。
そして試合当日、実際にプレーした川崎の選手もそのピッチ状況に驚いたという。先発したFW小林悠に聞けば、「いやあ……もう……」と考えたうえで、「初めてぐらい悪かったかもしれないです。アップのときとか、もう笑っちゃうぐらいに普通のボールがポンポンポンって(はねて)。ギリギリまで見ないと本当にトラップが難しいですし、バウンドがすごい跳ねる」とその難しさを説明した。
■横浜FMも苦しめられたピッチ
そんなピッチを、日韓のサッカーを知る江坂任はどう感じていたのか。江坂は現在、蔚山に所属しているが、2015年のプロ入り以来、Jリーグを舞台に活躍してきた。サッカー日本代表としてもプレー。2022年12月に浦和レッズからの完全移籍が発表され、今季で韓国2シーズン目となる。
その江坂によると、ピッチが荒れているのはこの2か月ほどでの出来事のようで、「日本のピッチがうらやましいです」と気持ちを明かした。
2か月もこうしたピッチでやれば、プロの選手はある程度慣れるものなのか。率直に尋ねれば、「それはもちろん、Jリーグでやってる選手よりは多分慣れてるとは思いますし、昨日のマリノスと光州の試合もそうでしたけど、マリノスより光州の選手の方があのピッチに慣れてたと思います」と横浜F・マリノスへの気遣いも見せる。
というのも、横浜FMは同じくACLEの初戦を韓国・光州の地で17日に迎えていた。試合直前に大雨が降った影響もあって、SNS上でも芝の荒れ方が話題に。そんな中で横浜は3-7で黒星発進となっていた。
江坂は、「自分たちの方が慣れてるかなと思うんですけど、でもやっぱり(チームメイトも)みんな言ってますよ、ピッチのことに対しては」と難しい思いも吐露している。
■「自分もこっちで揉まれながらやってます」
川崎に対しても、「ピッチがどうしても悪いんで、川崎のポゼッションもだいぶ難しかったと思いますし、そういう部分ではお互いにやりたいサッカーが難しかったなって」と言葉にしたうえで、アウェイで迎える第2戦の横浜FM戦について「日本っぽい下で繋いでっていうところを(日本のピッチを生かして)やってくると思う」と期待感と警戒を表した。
江坂にとって、日本のチームとやるのは「楽しみです」と笑顔をこぼすもので、かつてチームメイトとしてプレーした瀬川祐輔との再会と対戦を、「自分もこっちで揉まれながらやってますし、元チームメイトとできるっていうのは、しかも韓国のチームとしてできるというのは、何か日本とは違う感覚なので楽しめました」と振り返る。
韓国で行われたACLEの日本勢の2試合によって改めて、変化する気候に対するピッチ管理の難しさが浮き彫りになった。
(取材・文/中地拓也)