「チーム青木」の若手が躍動。山野は本拠地初勝利を挙げた(C)産経新聞社 ヤクルトは9月13日、神宮球場で首位の巨人と対戦し、7‐2で勝利した。 初回に主砲の村上宗隆がセンターへ豪快な一発。一死一・二塁から巨人先発の山﨑伊織からリーグ…

「チーム青木」の若手が躍動。山野は本拠地初勝利を挙げた(C)産経新聞社

 ヤクルトは9月13日、神宮球場で首位の巨人と対戦し、7‐2で勝利した。

 初回に主砲の村上宗隆がセンターへ豪快な一発。一死一・二塁から巨人先発の山﨑伊織からリーグトップを独走する26号3ランを放って3点を先制した。

【動画】師匠青木が引退発表の日に…村上が放った26号3ラン

 この日は、42歳のベテラン青木宣親が現役引退を発表し、都内の球団事務所で引退会見を行った。今年の1月には、青木の故郷である宮崎で「チーム青木」が合同自主トレを行い、村上もそのメンバーのひとり。

 会見には山田哲人とともに村上もサプライズ登場。青木に花束を渡しに現れると、言葉を詰まらせて「たくさん迷惑かけたりしましたけど、今こうして、いい野球人生を歩めたり、いい人生を歩めたりしているのは、本当にノリさんに出会ったおかげですし、本当に感謝しています」と、感謝の思いを伝えて号泣した。

 青木の入団時の背番号「23」をつけ、さらに「ミスター・スワローズ」の証しである背番号「1」も譲り受けた山田も3回に左翼への適時打を含むマルチ安打と気を吐いた。

 そして、先発した山野太一も「チーム青木」のメンバーの一員。5回まで無安打投球の好投を見せ、巨人打線を抑え込んだ。6回に初安打を許して丸佳浩に2ランを浴びたが、7回もマウンドに上がると、一死から岡本和真には低めの145キロストレートを投げ込み、見逃し三振に切って取る。二死から安打を許したが、浅野翔吾を三ゴロに打ち取って無失点に抑えると、8回も投げ切った。

 「次のイニングとかは考えずに一人ひとりのバッターを丁寧に落ち着いて投げることを、しっかり意識して投げました」という山野。「何としてもノリさんのためにいいピッチングを見せたい」とマウンドに上がり、自己最長の8イニングを投げて本拠地で初勝利となる今季2勝目。先輩への恩返しとなる1勝に「たぶん喜んでくれていると思うので、会ったらお礼をいいたいなと思います」と笑顔を見せた。

 青木がチームの未来を託した若手が躍動し、首位の巨人に快勝。今季限りで背番号「23」はグラウンドを去るが、その魂は確実に受け継がれている。

[文:別府勉]

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