今週は中京競馬場でローズS（芝2000m）が行われる。秋華賞の前哨戦に春の牝馬クラシック戦線を賑わせた実績馬が多数参戦する。 ここでは、過去10年から中京開催の2020～22年を参照。クイーンズウォークとタガノエルピーダにフォーカスしたデー…
今週は中京競馬場でローズS（芝2000m）が行われる。秋華賞の前哨戦に春の牝馬クラシック戦線を賑わせた実績馬が多数参戦する。
ここでは、過去10年から中京開催の2020～22年を参照。クイーンズウォークとタガノエルピーダにフォーカスしたデータを取り上げる。
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川田将雅騎乗クイーンズウォークに【2.0.0.1】
桜花賞8着→オークス4着と春のクラシック戦線を皆勤したクイーンズウォーク。当初からオークス向きの印象を持たれていたことを考えると同レース馬券外は案外な結果にも映る。中京芝2000ｍ替わりははたしてプラスなのだろうか？ データで導き出された見解はこちら。
・オークスで出走馬中最先着【2.0.0.1】
中京開催の3年における該当馬3頭中2頭が馬券内。このなかにオークス勝ち馬はおろか3着内馬すらいない点を踏まえれば十分に信頼できるデータだ。
クイーンズウォークは今回も川田将雅が騎乗。これまで川田将雅×中内田充正厩舎はローズSで【3.0.0.1】、勝率に換算すると75％と素晴らしい成績だ。ダノンプレミアムやプログノーシス、リバティアイランドなど休み明けでの重賞好走歴にいとまがない黄金タッグ。この舞台でこそ評価を上げたい1頭と言えよう。
■タガノエルピーダに【0.0.0.8】の逆風
好材料目白押しのクイーンズウォークとの比較で、厳しいデータに相対するのがタガノエルピーダだ。2歳時に牡馬相手の朝日杯FSで3着好走をはたすと、忘れな草賞で貫禄の勝利。当時がメイチ仕上げだった可能性からスタミナ切れを起こしたオークスから巻き返しを狙う一戦だが、今回は前走パフォーマンスがネックとなる。
・前走ふた桁着順【0.0.0.8】
クラヴァシュドールやクールキャット、デゼルといった当日単勝5倍以内の馬がことごとく馬券外に。いくらGIの舞台とはいえ、ある程度見れる結果を残していない馬にとって一変は容易ではないのだろう。
京都芝内回りの新馬戦と阪神芝2000mの忘れな草賞を見るより、どちらかと言えば小回りコースが合う印象。秋華賞での好走は変わり身は頭の片隅に残しておきたいところだが、今回の条件替わりをプラスに捉えるには躊躇してしまう。思い切って“消し”の選択肢も考えたい。
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著者プロフィール
田原基成（たはらもとなり）●競馬評論家 競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。
