広尾晃のBaseball Diversity 当コラムで紹介したLIGAサマーキャンプ2024in北海道は、8月7日から17日まで、全国から52人の高校野球選手が集まり、4チームに分かれて行われた。スカウトが注目する有望選手から、…
広尾晃のBaseball Diversity
当コラムで紹介したLIGAサマーキャンプ2024in北海道は、8月7日から17日まで、全国から52人の高校野球選手が集まり、4チームに分かれて行われた。スカウトが注目する有望選手から、隠れた能力を発揮した選手まで、実に多様な選手が集まった。
ここでは4チームの選手と、監督役として選手をサポートした慶應義塾大学の1年生、弘前学院大学2年生 のコーディネーターの声を紹介する。数字は身長‐体重
■アギラス (AGUILAS)
・澁谷純希 帯広農(北海道) 投手 左/左 182‐87
自分の夏はすぐに終わってしまって(2戦目の十勝予地区代表決定戦で帯広大谷に敗退)、投げ足りなくて、もっと野球がしたかったから参加しました。すごく楽しいです。
費用を出してくれた親には感謝しています。
僕としては、プロ志望届を出して、高校からプロを目指したいと思います。
・杉田大翔 桐陽(静岡) 投手 右/右 170-62
うちの学校は2回戦で負けたのですが、全国から集まる高校野球選手にたくさんのことを学びたいと思って参加しました。
僕は高校ではキャプテンをしていたのですが、野球をやっていて、こんなに楽しいと思ったことはないです。親は、野球を続けるのなら参加費を出してくれると言いました。僕自身は大学で野球を続けたいと思っています。
・高橋倖冴 北越(新潟) 捕手 右/右 177-74
高校がLiga Agresivaに参加していて、Ligaの考え方は知っていました。うちは準々決勝で負けたんですが、大学でも野球を続ける予定で、甲子園で試合をやっている期間も少しでもうまくなると言う気持ちで参加しました。
みんなレベルが高いし、バットが変わって基準が上がっているんで、そんな中で自分も少しでもうまくなれるように頑張っています。
・寺井幹太 慶應義塾大学1年生 コーディネーター
コーチの経験はありましたが、「監督」は経験したことがなくて新しい体験でした。短い期間に6試合をする中で、投手をどう使っていくのかはやはり難しいと思いました。また13人選手がいる中で9人しか試合に出られないので、平等に使いながら勝ちに行くのも難しかったですね。
■レオネス(LEONES)
・藤井仁獅 宇治山田商(三重) 外野手 右/右 173-73
(学校は3回戦まで進んだが)僕は控えで試合には出なかったのですが、サマーキャンプでは結果が出ていて、素直にうれしいなと思います。チームのみんなは野球が終わったんですが、僕はまだ続きで野球ができているので、楽しいです。
・工藤琉人 日本体育大高等支援学校 内野手 右/左 169-70
僕の学校には野球部がないので、地方大会には出ていないです。ただ(特別支援学校から甲子園予選を目指す)「甲子園夢プロジェクト」には参加していました。サマーキャンプには親が勧めてくれて参加しました。やっぱり野球は楽しいです。二塁打、三塁打も打ちました。将来は就職して社会人で野球を続けたいです。
・工藤天晴 弘前学院大 2年生 コーディネーター
チームを勝たせるように采配は全力を尽くしたのですが、選手が力を発揮するタイミングとかあまり理解できなくて、空回りしていた部分もありました。でも、結構つながりもまとまりもあった試合もあったので、難しいですけどできた部分はあったのかなと思います。
僕は、将来、特別支援学校の教員を目指しているので、工藤琉人君と野球ができたのは収穫でした。彼のことは全く知らなかったのですが、1日目に練習して能力の高さがわかりました。
■ティグレス(TIGRES)
・田上航 八幡商(滋賀) 投手 右/右 187-90
夏の地方大会は3回戦で負けたのですが、夏の大会が終わったら普通は実戦の機会はありません。野球を続けるつもりなので、レベルの高い打者も来ると聞いて、参加することにしました。
試合では打たれる場面もありましたが、抑えることもあって勝利に寄与したかなと思っています。僕としては、プロ志望届を出したいんですが、監督からは大学行ってからでも、と言われています。チームの仲間とはいい関係になったので、大学でも試合ができたらと思います。
・佐藤壮真 札幌第一(北海道) 外野手 左/左 169-68
学校は南北海道大会の1回戦 で敗退しました。父がこの大会があるのを知って参加したら、と言ってくれました。北海道だけじゃなくて、全国からいろんな人がきて、あれだけすごいプレーをするんですね。みんな野球に向き合ってる人たちだと言うのを実感しました。
僕自身は高校で野球は終わりにして、救急救命士を目指します。
・大野世凪 北越(新潟) 外野手 右/右 174-72
元々Ligaに参加している学校で、こういう取り組みがあるのを阪長友仁さんから聞いて、参加しました。お金がかかりますが、それ以上の価値があると思います。
今までやったことが無い人と野球ができるので、学べることもありました。将来は大学に進んで、そこからも長く野球に携わりたいです。
・平間一基 弘前学院大 2年生 コーディネーター
僕たちは弘前学院大で野球部を作って、会社も立ち上げたんですが、その会社にコーディネーターの依頼があったんです。この経験を今後の会社に役立てることができればいいかなと思いました。
前半はコミュニケーションをとらなくて失敗することが多かったのですが、後半は選手に起用法を聞いたり、彼らに決めさせたりもしました。チーム作りは難しいですが、その倍くらい面白いですね。
■エストレージャス(ESTRELLAS)
・岩本忠明 高知国際(高知) 投手 右/右 177-71
夏の大会は2回戦まででした。自分のチームは人数が少なくて、いろんな人と野球をできる機会が少なかったので、野球だけじゃなく、進路のこととかいろいろ話す機会が欲しかったんです。レベルが高い選手と対戦できたのも良かったですが、全国から集まった選手と話せたのも良かったです。みんな大学進学とかその先のこととか、ちゃんと考えている人が多いなと思いました。
・若井勇輝 桐蔭学園(神奈川) 内野手 右/右 181-75
学校は準々決勝で負けました。サマーキャンプは父が見つけてくれて、面白そうなので参加しました。甲子園より先に、僕がこの大会で第1号のホームランを打ったので、気持ちよすぎて寝れませんでした(その後、エスコンフィールドでもホームランを打つ)。大学行ってプロを目指します。鈴木誠也選手みたいな選手になりたいです。
・横田心太 甲南(兵庫) 投手 左/左 183-80
(夏の大会は5回戦で敗退)甲子園に行けなかった分、野球ができない期間が長引いてしまうので、大学、次のステージへ向けての橋渡しという感じで参加しました。
いいメンバーとも巡り合えていろいろな経験をさせてもらっているので、ものすごくいいなと思います。
・細井克将 慶應義塾大 1年生 コーディネーター
昨年、慶應高校の選手でした。チームは日本一という形で終わりましたが、僕は、夏のメンバー争いになって故障で外れてしまいました。
やはり僕自身が選手としてやり切れていない。特に夏に野球ができなかったと言う思いがあって、大学生になってこの話を聞いて、立場は違うけど、自分の中では高校野球の締めくくりと言う形で参加しようと思いました。
わずか10日間くらいのキャンプですが、野球の取り組み方はもちろんですがやはりチーム力や人間力をつけることを覚えて帰ってもらいたいと思いました。