上地結衣、3年前の雪辱果たす涙のシングルス金メダル 現地9月6日、「パリパラリンピック」(フランス・パリ)女子シングルス決勝が行われ、第2シードの上地結衣(三井住友銀行)が、第1シードのディーデ・デ…
上地結衣、3年前の雪辱果たす涙のシングルス金メダル
現地9月6日、「パリパラリンピック」(フランス・パリ)女子シングルス決勝が行われ、第2シードの上地結衣(三井住友銀行)が、第1シードのディーデ・デグロート(オランダ)を4-6、6-3、6-4で下し、日本人初となる単複での金メダルを獲得した。
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4度目のパラリンピック出場となった上地は、2016年のリオデジャネイロパラリンピックでシングルス銅メダル、2021年の東京パラリンピックでシングルス銀メダル、ダブルス銅メダルを獲得。今大会でも順当に勝ち上がり、準決勝では第3シードのアニーク・ファンクート(オランダ)を下して、前回の東京大会に続いて決勝進出を果たした。
そして、決勝で迎えたのは、2021年の全豪オープンから15大会連続でグランドスラム優勝しており、東京大会でも上地を破って金メダルを獲得した車いすテニス界の絶対女王・デグロート。直接対決では上地の16勝46敗と負け越している。
1992年のバルセロナ大会からオランダ勢が女子単複の金メダルを独占してきたが、昨日行われた田中愛美(長谷工コーポレーション)と組んだダブルスでは、デグロート/ファンクートを破って、日本女子として初めて金メダルを獲得した上地。
その勢いをこの日の試合でも続け、サーブ、ストロークともに不安定でミスが多いデグロートの隙を突いて上地が左右へ揺さぶり、序盤からペースを握る。
だが、2018年から6年連続で年間1位を獲得しているデグロート。追い上げられ4-1から5ゲームを失い、4-6で第1セットを落とした。
巻き返したい上地はデグロートのストロークに食らいついて、第2セットも先にブレーク。絶対女王も負けじと力のあるショットで応戦する。互いにブレークが続く中、気持ちを切らすことのなかった上地が、第8ゲームでようやくサービスキープに成功し、5-3に。第9ゲームもリターンエースでチャンスを作ると、デグロートがこのセット9本目のダブルフォールト。6-3で奪い返した。
運命の最終セット、上地は立ち上がりでブレークされて出ばなをくじかれたものの、気迫のこもったプレーで挽回。その後、リードを奪ったものの、デグロートもミスを恐れずに攻撃を仕掛けて一歩も譲らない。
それでもポイントを奪うごとにガッツポーズをつくって、5-4の第10ゲームで0-40と3本のチャンピオンシップポイントを握った上地。最後はデグロートがこの試合で最も苦しんだサーブが入らずダブルフォールトとなり、上地がダブルスに続いてシングルスでも金メダルを獲得した。
3年前の東京大会で惜しくも銀メダルだった上地。フランス・パリの大舞台で見事雪辱を果たし、うれし涙を流した。