指揮官の喝がチームを引き締めた側面はありそうだ(C)産経新聞社 DeNAは9月5日の広島戦に4-3で勝利。今シーズンすでに負け越しが決まっている天敵相手にスイープを成功させた。【動画】頼りになる男が咆哮!同点タイムリーの牧秀悟が2塁ベースで…
指揮官の喝がチームを引き締めた側面はありそうだ(C)産経新聞社
DeNAは9月5日の広島戦に4-3で勝利。今シーズンすでに負け越しが決まっている天敵相手にスイープを成功させた。
【動画】頼りになる男が咆哮!同点タイムリーの牧秀悟が2塁ベースで吠えたシーン
投打が噛み合い快勝した3、4日の試合と違い、5日の試合は序盤に2点リードするも、7回に伊勢大夢、8回にウェンデルケンがともに失点して同点に追いつかれる苦しい展開。球場内に嫌な雰囲気が立ち込める中、延長11回に佐々木千隼が小園海斗に勝ち越しタイムリーを許す。
完全に広島に流れが渡ったかに見えたが、その裏の攻撃、先頭の佐野恵太がバットを折りながらもしぶとくレフト前に運ぶ。次のオースティンは9球粘って四球をもぎ取る。逆転のランナーを塁に置き、キャプテン・牧秀悟が左中間を割る鋭い当たりを放ち、二塁ランナーが同点のホームを踏む。同点打を打った牧は二塁ベースに到達すると雄たけびを上げ、球場のボルテージはぶちあがった。
その後、ノーアウト満塁の絶好のチャンスを迎えるも後続が倒れて二死に。またしても不穏な空気が流れたが、途中出場の伊藤光が打席に立ち、しっかりボールを見極めてサヨナラ押し出し四球で勝利を決めた。
DeNAは今シーズン、リードしていてもズルズル点を重ねて負けるケースが珍しくない。それでも、5日の試合では最後まで選手たちが勝利への執念を見せられた。その要因として、8月27日の阪神戦で三浦大輔監督が“喝”を入れたことも挙げられるのではないか。
この阪神戦で7回にマウンドに送ったウィックが乱調だったため、三浦監督は交代を告げにマウンドに向かうが、ウィックはそれを拒否。このリアクションに三浦監督は険しい顔を見せ、強い口調でウィックにマウンドを降りるよう指示した。普段は温厚な三浦監督が勝利のためにエキサイトする姿に、ナインが触発された面は少なからずあっただろう。
実際、27日以降のDeNAは全勝。7月の勝敗は9勝13敗、8月の27日以前の成績は10勝11敗1分と夏場は負けが先行していた。しかし、最大5まであった借金は完済して、現在は貯金を3まで伸ばして首位まで4.5ゲーム差まで接近した。今後のスケジュールは巨人2連戦、阪神3連戦と上位チームとの連戦が続くが、今の勢いがあれば首位争いに割って入ってくる可能性は決して低くない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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