ソト(右)と強力打線の一角を担うジャッジ(左)。(C)Getty Images 史上3人目の快挙なるか。ヤンキースの主砲アーロン・ジャッジへの関心が高まっている。 22年にジャッジが打ち立てた大記録は記憶に新しいところだ。開幕から本…

ソト(右)と強力打線の一角を担うジャッジ(左)。(C)Getty Images

 史上3人目の快挙なるか。ヤンキースの主砲アーロン・ジャッジへの関心が高まっている。

 22年にジャッジが打ち立てた大記録は記憶に新しいところだ。開幕から本塁打を量産したジャッジは、最終的にシーズン62本塁打をマーク。往年の大打者ロジャー・マリスの打ち立てたアメリカン・リーグ最多本塁打記録を更新した。ちなみにこの年は当時、エンゼルスに所属していた大谷翔平とのMVP争いでも130ポイント差をつけて勝利していた。

【動画】ジャッジが50号&51号!自身の記録を上回る年間63発ペース

 そんな自らが打ち立てた金字塔を今シーズンのジャッジは打ち壊そうとしている。現地時間8月29日時点で打率.333、長打率.731、OPS1.198と好成績を収めている32歳は、本塁打数も2位と13本差の51を記録。残り28試合での更新に期待が高まっている。

 さらにジャッジは「シーズン60号」でも偉業だ。というのも、過去のメジャーリーグで「複数のシーズンで60本塁打以上」を記録したのは、サミー・ソーサとマーク・マグワイアしかいないのだ。

 複数の偉業に期待がかかるジャッジ。ここまでの活躍ぶりから必然的に議論されるのが、キャリア2度目のMVP受賞の可能性だ。近年の選出時に重要視される指標「WAR(打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表すもの)」でもジャッジは両リーグトップの9.8をマークしており可能性は大いに高まっていると言えよう。

 そんな“怪物”の受賞に異を唱える識者もいる。米スポーツ専門局『ESPN』のコメンテーターであるスティーブン・A・スミス氏だ。

 米スポーツ界への歯に衣着せぬストレートな物言いが何かと物議を醸すスミス氏は、自身がホストを務める討論番組「First Take」で「彼は称賛に値するよ。でもね、ソトを後ろに立たせていることが、今年大活躍した一因なんだ」と指摘。さらに「私の言ってる意味が分かります? 相手はソトが控えているからジャッジに投げなければいけない。ジャッジが彼らしくあることを助けている」と続け、“MVP級の活躍は味方の存在があってこそ”と言わんばかりの持論を展開した。

 しかし、実際のヤンキース打線は、ほとんどの試合でソトが2番で、ジャッジが3番という並びが固定化されている。ゆえに同氏の発言は“的外れ”と言わざるを得ない。

 当然、ヤンキース・ファンを公言するまさかの指摘に野球ファンは猛反発。X上で「野球を見ていない」「誰もこの愚か者を正さない」「道化師の言うことは聞かない」と批判が殺到。さらにヤンキースに所属するジャズ・チゾムJr.からも「それでもオオタニはMVPを2回も獲っているから、関係ないと思いますよ! サー!」と皮肉交じりの指摘を受ける始末だった。

 もはや確信犯的にこうした騒動を起こしている感すらあるスミス氏。ただ、今回はジャッジのMVPの可能性を間違った見識で論じたために、野球ファンから見過ごされなかったようだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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