第44回新潟2歳S(25日/GIII、新潟芝1600m)には新馬戦を5馬身差で快勝したサートゥルナーリア産駒のコートアリシアン、藤田晋氏が所有する外国産馬・シンフォーエバー、東京芝1400mを鮮烈な末脚で制したキングマン産駒のスターウェーブなどが出走予定。

本記事では、出走各馬の追い切りを診断し「S」「A」「B」の3段階で評価した有力馬や穴馬をピックアップ。ここでは「ジョリーレーヌ」を取り上げる。

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■ジョリーレーヌ

【中間調整】6月23日、東京芝1600m戦でデビュー。レース前のテンションは高かったようだが、石川騎手がしっかり宥め新馬戦独特のどスローな展開でも中団でしっかり折り合って脚を溜めることができていた。直線ではメンバー最速の末脚を繰り出しデビュー勝ち。マイペース逃げから押し切り図る馬をきっちり差し切ったもので、1馬身差という着差以上に強い競馬だったと言える。

東京マイルの新馬戦快勝ということで、自然と次の進路は新潟2歳Sに。華奢な馬なりに放牧である程度の成長を果たしたということか、帰厩2本目のウッド単走でさっそく自己ベストに迫る5F65秒3(馬なり)という速い時計をマーク。負荷はこれで十分だったようで、1週前は終いだけ重点の3頭併せを消化し3歳未勝利2頭を問題にせず最先着を果たしている。

【最終追い切り】レース当週も1週前に続き石川騎手が騎乗 ウッドで3頭併せを行った。直線で左右の間に割って入り、かなりタイトに挟まれる形だったが自身のリズムを崩さず、最優勢の手応えで加速。最後まで落ち着き払って1頭に先着、1頭と併入とした。

【見解】小柄な馬とあって仕上げに手が掛からないようだ。2週前追いの時点で基礎鍛錬はほぼ完了しており、1週前、最終追いと石川騎手を背にレース感覚の研ぎ澄ましに時間を割けている点に好感が持てる。初戦の走破時計がどスローゆえの平凡なものに終わっており、重賞の時計勝負に対応できるかがカギだが、攻め気配からは能力全開に期待したくなる。

総合評価「A」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう) 【重賞深掘りプロジェクト】調教ライター。競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。