新基準バットになって初の夏…選抜に続いて“最少更新” 第106回全国高校野球選手権大会の決勝戦が23日に行われ、京都国際が春夏通じて初の優勝を果たした。今大会で飛び出た本塁打は、金属バット導入後、導入年の1974年の11本を下回る7本となっ…

新基準バットになって初の夏…選抜に続いて“最少更新”

 第106回全国高校野球選手権大会の決勝戦が23日に行われ、京都国際が春夏通じて初の優勝を果たした。今大会で飛び出た本塁打は、金属バット導入後、導入年の1974年の11本を下回る7本となった。新基準バットの影響で、今春の選抜に続いて記録的な少なさとなった。

 大会第1号が生まれたのは19試合目で、東海大相模(神奈川)の柴田元気内野手(2年)が富山商戦で放った。智弁和歌山の花田悠月内野手(3年)は、霞ケ浦(茨城)との試合で、木製バットで大会第4号を記録。関東一の高橋徹平内野手(3年)が準々決勝の東海大相模戦で第7号を放って以降は本塁打がなかった。

 昨夏の大会では計23本塁打だったが、今春から新基準のバットが導入され、選手や監督からは「芯が小さく、狭くなった」との声が聞かれた。今大会の7本はいずれも引っ張り方向への打球で、逆方向への本塁打はゼロだった。

 今春の選抜大会で記録された本塁打はわずか3本(うち1本はランニングホームラン)。金属バットが導入された1975年以降、1995年の5本を下回って最少記録となっていた。

 ロースコアの試合が多くなり、準決勝2試合はどちらも1点差だった。凡打が多くなる中で1つの四球、失策が試合を左右した。京都国際は中崎琉生(3年)と西村一毅(2年)、関東一は坂井遼、畠中鉄心(ともに3年)と、4強以上に進んだ高校はいずれも主戦級の投手を2人以上揃え、守り勝つ野球を展開した。(上野明洸 / Akihiro Ueno)