全国高校総体(インターハイ)最終日の20日、競泳の女子400メートル個人メドレーは成田実生(東京・淑徳巣鴨3年)が2連覇を果たした。 インターハイ2024 「競泳」の試合結果と記録>> 競泳女子日本代表としてパリ五輪に出場した淑徳巣鴨の成…
全国高校総体(インターハイ)最終日の20日、競泳の女子400メートル個人メドレーは成田実生(東京・淑徳巣鴨3年)が2連覇を果たした。
競泳女子日本代表としてパリ五輪に出場した淑徳巣鴨の成田に、ようやく笑顔が戻った。大会初日の200メートル個人メドレーはまさかの2位。五輪で6位になった400メートル個人メドレーで、雪辱を果たした。
予選を全体4位で通過して迎えた決勝。前半は先行を許したが、平泳ぎでトップとの差を縮め、最後の自由形で一気に逆転。チームメートの歓声にガッツポーズで応え、「高校生ならではの熱い感じを最後に味わえ、すごくうれしかった」と2連覇を喜んだ。
パリでは自分のレース後に、新型コロナウイルスに感染していたという。体力への不安と勝たなければいけない重圧に負け、200メートル個人メドレーで敗北。「泳ぐことが怖くなった」と涙を何度もこぼしたが、部の仲間の存在と、他の高校の選手から「応援しています」とプールでかけられた言葉に力をもらった。
「後輩にいい姿を見せたいし、何が何でもという気持ちで泳いだ。葛藤を乗り越えられたからこその優勝」。決勝のタイムは4分40秒25で、自己ベストより5秒近くも遅い。だが、今後の競技人生につながる価値ある勝利だ。(崎田良介)