試合の行方に大きく作用した”疑惑の判定”には世界中から批判が殺到した(C)Getty Images 柔道、サッカーなどでなにかと誤審騒動が話題になったパリ五輪。男子バスケットボールでも一つ誤審が疑われる場面があった。 現地時間7月3…

試合の行方に大きく作用した”疑惑の判定”には世界中から批判が殺到した(C)Getty Images

 柔道、サッカーなどでなにかと誤審騒動が話題になったパリ五輪。男子バスケットボールでも一つ誤審が疑われる場面があった。

 現地時間7月31日に行われた1次リーグ第2戦、ホスト国のフランスと対戦した日本は延長戦の末に90-94で敗れた。問題の場面が起こったのは、日本4点リードで迎えた第4クオーター残り16秒の局面。残り秒数と点差を考えれば、安全圏と言って良い状況だった。

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 左サイドから3ポイントシュートを狙ったフランスのマシュー・ストラゼルを河村勇輝がチェック。シュートはリングに吸い込まれ1点差。さらに直後に笛が吹かれており、バスケットカウントが取られた。ストラゼルはフリースローを落ち着いて決めて同点、試合は延長へと進んだ。

 実際、ストラゼルの身体に河村が触れているかどうかは微妙だった。ただ、残念ながらバスケットカウントを取られたことで、日本に落胆をもたらす”4点プレー”になってしまった。

 試合後に「奇跡だ」と語ったのは、勝負を分ける“4点プレー”を生み出したストラゼルだった。フランスのラジオ局『RMC Sport』のインタビューに応じた21歳は、河村との接触について次のように明かしている。

「あの場面はシュートがゴールに入ってラッキーだった。オープンな状況で、チャンスが巡ってきたんだと思うけど、試合終盤のああいう状況がやってくるのは好きだよ。彼(河村)がファウルしてくれて、フリースローを決められて、延長戦に持ち込むことができた。それはもう神に感謝しかない」

 一方、収まらないのは試合を見守った世界中のバスケットファンだった。SNS上では問題の画像を添付しながら「これでファウル?」「本当に悔しい」「河村はさわっていない」など、日本が勝っていたと主張する声が上がった。さらに海外のファンからも「レフリーがフランスを救った」「河村は接触していない」など、日本チームを擁護する声が相次いだ。

 日本は結局3戦全敗でパリ五輪を去った。一方のフランスは日本戦の勝利で勢いに乗り、最終的に銀メダルを獲得している。そう思うと、つくづく河村のチェックが悔やまれる。それでも優勝候補をあと一歩まで追い詰めた価値は大きくなるばかりだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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