開会式は奇抜な演出で話題を呼んだ(C)Getty Images 閉幕したパリ五輪は様々な話題が取りざたされたが、まず幕開けとなる開会式で世界から大きな注目を集めることになった。 物議を醸したのは、現地時間7月26日に行われた開会式の内容だ。…

開会式は奇抜な演出で話題を呼んだ(C)Getty Images

 閉幕したパリ五輪は様々な話題が取りざたされたが、まず幕開けとなる開会式で世界から大きな注目を集めることになった。

 物議を醸したのは、現地時間7月26日に行われた開会式の内容だ。

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 国際的なゲストの登場や前衛的な演出が大きな話題となった式典の中でも、注目を集めたのはレオナルド・ダ・ヴィンチの名画「最後の晩餐」の構図をオマージュしたセレモニー終盤のパフォーマンスだった。

 多様性をアピールすべくLGBTQのダンサーたちを採用。演出の途中にフレンチ・ポップ界を代表するアーティストであるフィリップ・カトリーヌさんが、ほぼ全裸に全身を青く塗った姿で登場すると、お茶の間が騒然とした。

 ギリシア神話に登場する「豊穣の神」ディオニューソスに扮したカトリーヌさんの衝撃的な姿もあり、演出シーンには世界的な批判が集中。ランスのカトリック司祭の団体が「残念ながらキリスト教をからかう場面が含まれていた。深く残念に思う」と声明を発表し、一部の国では問題の演出場面が検閲対象ともなる異例の事態ともなっていた。

 こうした波紋を受け、批判の矛先を向けられたカトリーヌさんも弁明した。ニュース放送局『CNN』のインタビューに応じた際に、「僕らは全くもって誰かを傷つけるつもりはなかった」とコメント。さらにこう続けている。

「誰かにショックを与えたり、傷つけたりしたのなら申し訳ない。私はキリストの教えを受けて育った。この宗教の最も美しいところは許しだ。だから、もしも、怒らせてしまったのなら、許しを請いたい。あの時の映像を見直したが、私にはとても無邪気に見えた」

 その後もパフォーマンスに出演したフランスのDJでLBGT権利運動の活動家でもあるバルバラ・ブッチさんが殺害脅迫を受けるなどサイバーハラスメントの標的にされたとし、提訴を表明するなど”余波”は続いた。

 レディー・ガガが登場するなど華やかに彩られた開会式は強いインパクトを残すとともに、人々に様々な感情を呼び起こしたようだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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