錦織圭、深夜に及ぶ熱戦も実らず準々決勝敗退 現地8月10日、男子の「ナショナル・バンク・オープン」(カナダ・モントリオール/ATPマスターズ1000)シングルス準々決勝が行われ、錦織圭(ユニクロ/世…

錦織圭、深夜に及ぶ熱戦も実らず準々決勝敗退
現地8月10日、男子の「ナショナル・バンク・オープン」(カナダ・モントリオール/ATPマスターズ1000)シングルス準々決勝が行われ、錦織圭(ユニクロ/世界ランク576位)は、マッテオ・アルナルディ(イタリア/同46位)に4-6、5-7で敗れ、惜しくも4強入りを逃した。

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34歳の錦織は、今季2大会目となった「全仏オープン」(フランス・パリ)で今季マッチ初勝利を挙げて2回戦に進出。その後、ウィンブルドンは初戦敗退となると、5度目のオリンピックとなったパリ五輪では男子シングルス、男子ダブルス、混合ダブルスと3種目に出場した。2016年に準優勝している今大会は、3年ぶり9度目。オリンピックから今季初めて2週連続で大会を迎えている。

そのシングルス本戦1回戦では、アレックス・ミケルセン(アメリカ/同55位)に逆転勝ちを収めると、2回戦では世界11位のステファノス・チチパス(ギリシャ)に6-4、6-4のストレート勝ち。2021年の東京五輪で当時世界ランク7位のアンドレイ・ルブレフに勝利して以来、3年ぶりにトップ20から勝利を挙げた。

雨により試合進行が遅れたことで、多くの選手が複数試合をこなすタフなスケジュール。ダブルヘッダーの1試合目の3回戦で錦織は、強風の難しいコンディションの中でヌーノ・ボルジェス(ポルトガル/同43位)をストレートで下し、マスターズ1000では5年3ヵ月ぶりに8強入りを決めた。

3回戦から約8時間後に迎えたダブルヘッダー2試合目の準々決勝では、初対戦のアルナルディが相手。第1セット、第5ゲームではリターンを確実に返球していき、ラリー戦に持ち込むと、アルナルディにプレッシャーがかかったか、ダブルフォールトにより錦織が先にブレークする。しかし、より攻撃的な姿勢を見せていく錦織。ラインをわずかに割る場面が増え、第6ゲームで追いつかれると、第10ゲームも落として4-6で第1セットを失った。

巻き返したい錦織は、第2セット第1ゲームでチャンスを作るも生かせない。すると、積極的にネットに出るも、最後までボールを追うアルナルディのしぶとさが光り、第2ゲームで先にリードを許してしまう。第5ゲームで追いつくことができたが、セット終盤の第12ゲームをブレークされて5-7。2018年4月に行われた「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」以来、6年4ヵ月ぶりとなるマスターズ1000での準決勝進出とはならなかった。

なお、今大会の結果により錦織は220位前後のランキングに浮上。今後はチャレンジャー大会に出場していき、多くの試合をこなしてポイントを獲得していきたいとしている。

また、ATPマスターズ1000で初めて4強入りしたアルナルディは、準決勝で第5シードのアンドレイ・ルブレフ(同8位)と対戦。ルブレフは、準々決勝で第1シードのヤニック・シナー(イタリア/同1位)を6-3、1-6、6-2で下している。