「パリ2024オリンピック」は9日(日本時間10日)、陸上・男子400メートルリレー決勝が行われ、日本は37秒78のシーズンベストで5位フィニッシュ。2016年リオ五輪の銀以来となる表彰台を目指していたが、わずかに届かなかった。金メダルは3…
「パリ2024オリンピック」は9日(日本時間10日)、陸上・男子400メートルリレー決勝が行われ、日本は37秒78のシーズンベストで5位フィニッシュ。2016年リオ五輪の銀以来となる表彰台を目指していたが、わずかに届かなかった。金メダルは37秒50でカナダ、銀メダルは37秒57で南アフリカ、銅メダルは37秒61で英国だった。優勝候補の米国はバトンパスをミスして失格となった。
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■精鋭揃う4走で逆転許す
前日の予選は1走からサニブラウン・ハキーム→柳田大輝→桐生祥秀→上山紘輝のオーダーだったが、決勝は1走にスタートが得意な坂井隆一郎を起用。それに伴い、2走にはエースのサニブラウンを配置。3走・桐生、4走・上山は変更せずに臨んだ。
このオーダーはズバリ当たり、優勝候補の米国が失格する中、日本はスムーズにバトンをつないだ。そして、桐生がアンカーの上山にバトンを渡した時点ではトップ。メダルを視界に捉えたが、最後は世界のトップスプリンターたちに逆転を許し、5位フィニッシュとなった。
リードを守れず、ホームストレートでかわされた上山は「(トップ選手が揃う4走を務める上で)緊張とかはなかったが、しっかり勝負をしないといけないと思っていた。そこで抜かれてしまったことはすごく悔しいし、まだまだ(力が)足りないなと思った」と振り返った。
■視線は早くも次回ロス五輪
オーダー変更によって、決勝メンバーでのバトン練習は当日のウオーミングアップのみとなった。2走に回ったサニブラウンは「ぶっつけ本番でやってシーズンベストを出したという感じにはなったが、まだまだ足りない。自分も何走でもいけるようにもっとバトン練習をしなければいけない」と課題を口に。その上で「まだ自分たちの競技人生は終わりではない。この反省点を踏まえて、来年の東京世界陸上や2028年のLA(ロサンゼルス)のオリンピックで金メダルを取りたい」と前を向いた。
個人種目での出場はかなわず、このリレーにすべてを懸けていた桐生は「メダルを狙っていたところを届かなかったので悔しい。決勝は急きょハキームくんに2走を任せた。ハキームくんは(個人種目の)100メートルで疲れているはずなので、本当だったら1~3走でリードを奪って、ハキームくんがアンカーという、そういうオーダーでタイムをもっともっと上げられたら良かったのかなと思う」と分析。
そして「まだ(サニブラウンに)頼っている部分があるということ。全員がハキームくんとしっかり個人(種目の100メートル)でも勝負できるようにならないといけないと思う」と話し、メダル奪還には個々のレベルアップが必要との認識を示した。
メダルにあと一歩届かなったリレー侍。しかし、「バトンは日本の伝統」と桐生が話したようにファンの注目度は高く、次回ロス五輪でのリベンジに期待が集まっている。
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