今週は新潟競馬場で関屋記念（芝1600m）が行われる。サマーマイルシリーズのランキングも気になる一戦に幅広い世代の有力馬が覇を競う。 ここでは、過去10年からトゥードジボンとサクラトゥジュールにフォーカスしたデータを取り上げる。 ◆【関屋記…
今週は新潟競馬場で関屋記念（芝1600m）が行われる。サマーマイルシリーズのランキングも気になる一戦に幅広い世代の有力馬が覇を競う。
ここでは、過去10年からトゥードジボンとサクラトゥジュールにフォーカスしたデータを取り上げる。
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■トゥードジボンに「3.0.1.0」の追い風濃厚
年明けの京都金杯で3着に入ると、前走米子Sを逃げ切り勝ち。マイル路線で存在感をアピールしているのがトゥードジボンだ。その前走パフォーマンスは優秀も、当時は惨敗続きでマークが緩んだ恩恵もゼロとは言えないレース。重賞での再現は難しいのでは……そんな不安要素にストップをかけるデータがこちら。
・良馬場の直線平坦芝1600m成績【3.0.1.0】
この条件での馬券内率は100％。良馬場×平坦コース×マイル戦におけるトゥードジボンは“黙って買い”とのデータだ。
スピードを存分に活かしたいタイプの同馬にとって、確たる同型馬不在の展開は願ってもないもの。前述のデータに「逃げた時の成績」とのAND条件を加えると成績は【3.0.0.0】まで跳ね上がる。すべてはスタート次第。そこですんなりハナを奪えるようならサマーマイルシリーズ王者の称号はグッと近づくことになりそうだ。
■サクラトゥジュールに浮上する【0.0.0.6】
その一方で、“消しデータ”が浮上してしまうのがサクラトゥジュールだ。前走東京新聞杯はホウオウビスケッツ、マテンロウスカイ、マスクトディーヴァなど今年の重賞勝ち馬を撃破。昨年のリベンジに向けて準備万端と言いたいところだが、連続好走へのハードルを上げるデータが浮上してしまった。
・前走1着かつ今回斤量増【0.0.0.6】
記憶に新しいのは昨年。中京芝1600mで施行された中京記念を制したセルバーグが連勝を目指して参戦をはたすも、結果は8着とふるわず。斤量増の影響は計り知れないのだろう。
サクラトゥジュールについて補足すると、過去に2度使われた夏重賞はいずれも馬券外。反対に冬競馬は重賞勝利、リステッド競走連対と好相性を誇っている。気温30度超えが予想される今週末の新潟。グングン上昇する気温も凡走へといざなうファクターとなりそうだ。
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著者プロフィール
田原基成（たはらもとなり）●競馬評論家 競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。
