斉藤は4年後のリベンジを誓っている(C)Getty Images 悔しさを味わったものの、その姿は人々の胸を打った。 パ…

斉藤は4年後のリベンジを誓っている(C)Getty Images
悔しさを味わったものの、その姿は人々の胸を打った。
パリ五輪の柔道団体戦決勝で、日本は開催国フランスに敗れ銀メダルに終わった。東京大会のリベンジに挑み、代表戦までもつれながら斉藤立がテディ・リネールに屈し、雪辱とはならなかった。
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団体戦では本戦も含め2度、王者リネールに一本負けを喫するなど、力の差をみせつけられ敗れている。試合後には号泣し、悔しさを隠そうとはしなかった。2度の五輪で金メダルを獲得した故・斉藤仁さんを父に持ち、大きな期待を背負いながら臨んだパリでの戦いだったが、個人、団体とも涙を飲む結果となった。
だが、フランス国内紙『Le Figaro』は、競技終了後、斉藤に対し会場全体から多くの拍手が送られたと報じており、同メディアもその戦いぶりに賛辞を送っている。
団体戦で2度、リネールと相対し敗れたものの、「12分を超えた、2試合の決闘は、2024年オリンピックの伝説として語り継がれるだろう」と称えながら、試合後の表彰式を振り返り「メダルを受け取った際、日本の22歳のホープには観衆から温かい拍手が送られた」と綴っている。
また、「混合団体柔道トーナメントの決勝で、フランスの戴冠を決定づけたテディ・リネールの一本の後、日本人は目に涙を浮かべた。タツル・サイトウは、100kg超級でオリンピック3度優勝のフランス選手に2戦2敗を喫し、悔しさから感情を抑えられなかった」と試合直後の様子を回想。
その上で同メディアは、「オリンピックで2度優勝しているヒトシ・サイトウの息子にとっては、辛い時間だった」と指摘するとともに、「彼は、2028年のロサンゼルスで再びオリンピック優勝者リストにファミリー・ネームを加えることを望んでいる。『4年後、必ず2つの金メダルを日本に持ち帰ります』と彼はインスタグラムで約束した」として、本人の決意を記している。
今回の五輪では死力を尽くしたものの、高い壁に跳ね返された斉藤。胸に刻んだ悔しさを糧にし、4年後、父が最初の金メダルを手にしたロサンゼルスの地で、表彰台の頂点に立つことを誓う。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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