暑熱対策の2週(7月27〜28日、8月3〜4日)、新潟で行われたメイクデビューは8鞍とも関西馬が勝ち上がった。今週からは通常どおりの3場開催に戻り、東西の素質馬が分散する。新潟では土日で計3鞍のメイクデビューが組まれており、関東馬の奮起…

 暑熱対策の2週(7月27〜28日、8月3〜4日)、新潟で行われたメイクデビューは8鞍とも関西馬が勝ち上がった。今週からは通常どおりの3場開催に戻り、東西の素質馬が分散する。新潟では土日で計3鞍のメイクデビューが組まれており、関東馬の奮起に期待したい。当初、11日にデビューを予定していたアロンズロッド(牡、父エピファネイア、母アーモンドアイ、美浦・国枝栄厩舎)は歩様に違和感が見られたことから1日に放牧へ。ひとまずは無理をさせずに仕切り直し、秋まで待機することになった。

【8月10日(土) 新潟芝1800m】

エデルクローネ(牡、父フィエールマン、母コロナシオン、美浦・手塚貴久厩舎)

 祖母がGIを6勝し、2010年のJRA賞年度代表馬にも輝いたブエナビスタ。母は芝1800mでデビュー勝ちを飾っており、叔母にタンタラス(京都牝馬S3着)がいる。「はじめのうちはモコモコとしていて動き切れないようなところがあったけど、ひと追い毎に前向きさが出てきた。ヤル気があるのはいいし、体も少し締まってきたことで動きに軽さが出てきた感じ。調教では力まずに走れているし、イメージ的に新潟(外回りコース)の長い直線はいいと思います」と手塚貴久調教師。鞍上はC.ルメール騎手が予定されている。

【8月10日(土) 新潟芝1400m(牝馬)】

リアライズリリー(牝、父スワーヴリチャード、母リリーアメリカ、美浦・手塚貴久厩舎)

 いとこに日豪でGIを4勝し、2019年のJRA賞年度代表馬にも輝いたリスグラシューがいる。「ちょっと口向きに難しさがあり、気持ちが先走っている感じ。いいスピードがありそうだし、短い距離向きだと思います」と手塚貴久調教師。鞍上は石川裕紀人騎手が予定されている。

【8月11日(日) 新潟芝1600m】

マスカレードボール(牡、父ドゥラメンテ、母マスクオフ、美浦・手塚貴久厩舎)

 祖母のビハインドザマスクは芝1600m以下の重賞を3勝(セントウルS、スワンS、京都牝馬S)。現4歳の半姉マスクトディーヴァは重賞2勝(ローズS、阪神牝馬S)の他、秋華賞2着、ヴィクトリアマイル3着などGIでも活躍している。「幅が薄めの体つき。当初は翌週の1800mを考えていたけど、仕上がりが進みそうだったので前倒しすることにした。調教を工夫しながら行きっぷりも良くなってきたし、まずは1600mを使ってみる。スピードに乗ってからのフォームがいいし、新潟の広いコースは良さそう。やっぱり、潜在能力は高いと思う。血統的にも期待しています」と手塚貴久調教師。鞍上は戸崎圭太騎手が予定されている。

キューティリップ(牝、父リアルスティール、母リップスポイズン、美浦・戸田博文厩舎)

 母は独1000ギニー(G2)の勝ち馬。半兄にアンブロークン(新潟2歳S2着)がいる。「気がいいし、仕上がり自体は良さそう。軽い走りをするタイプ。距離は芝のマイルぐらいがいいと思います」と斎藤調教助手。鞍上は松岡正海騎手が予定されている。

【8月11日(日) 札幌芝1800m】

ラルガメンテ(牝、父ドゥラメンテ、母メジロツボネ、美浦・尾関知人厩舎)

 半兄にグローリーヴェイズ(香港ヴァーズ=2回)がいる。「まだ心身ともに成長の余地があるし、血統的にも本当に良くなるのは先だと思います。そうした現状でも乗り込み自体は順調。調教より、芝の実戦で良さが出そうです」と尾関知人調教師。鞍上は横山武史騎手が予定されている。

(取材・文:竹之内元)