混合リレーが実施されたパリ五輪のトライアスロン。(C)Getty Images 波紋を呼んだ競技が、最終日を迎えた。現地時間8月5日、パリ五輪はトライアスロン混合リレーを実施。水質が問題視されたセーヌ川でスイム競技が行われ、大きなト…

混合リレーが実施されたパリ五輪のトライアスロン。(C)Getty Images

 波紋を呼んだ競技が、最終日を迎えた。現地時間8月5日、パリ五輪はトライアスロン混合リレーを実施。水質が問題視されたセーヌ川でスイム競技が行われ、大きなトラブルもなく無事に遂行された。

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 レース前日には、ベルギー代表のクレール・ミシェルが体調不良を理由に参加を辞退。人手不足と判断した同代表は棄権を公表していた。日刊紙『De Standaard』は、彼女が大腸菌に観戦したために入院を余儀なくされたとすっぱ抜いていた。

 選手の参加辞退を受け、やはりセーヌ川の状況が問題視された。開幕前にフランス政府が総額14億ユーロ(約2400億円)を投じて水質改善を図ってきたのだが、今大会は、個人レースの前々日から続いた雨天で、大量の生活排水が流れ込んで水質が悪化するアクシデントが発生。大会組織委員会は「改善された」として7月31日の男女個人レースを強行していた。

 もっとも、晴天下の午前8時(パリ時間)に開催された混合リレーを終えた選手たちからは、「水質は良くなった」という声が上がった。レース後にフランスのラジオ局『RMC Sport』の取材に応じたスペイン代表のアンナ・ゴドイは「ベルギーに起きたことは一過性のことだと思う」と持論を展開している。

「だって、大半の選手は、混合リレーに出場するためにここにいる。だから、水質以外の可能性があるんだと思う。もしも、セーヌ川の状況が本当に悪ければ、ほとんどの選手が体調を崩すと思う。個人的には水質が体調不良の原因とは思えない」

 さらに「全選手の中で、ひどく体調を崩したのは彼女だけ」と続けたゴドイは、「今日は競技前にトレーニングすることができたし、川の流れの激しさは個人レースで分かっていたから問題なかった」と続けた。

 何はともあれ、大きなアクシデントもなくレースを終えられたのは、パリ五輪の組織委員会にとってもホッとするニュースとなったはずだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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