全国高校総体(インターハイ=読売新聞社共催)は4日、新たにバスケットボール、卓球、剣道が始まり、福岡、佐賀、長崎、大分の4県で11競技が行われた。バスケットボール男子の和歌山南陵は初戦を突破した。6人チーム強気で先導 和歌山南陵3年 二宮有…

全国高校総体(インターハイ=読売新聞社共催)は4日、新たにバスケットボール、卓球、剣道が始まり、福岡、佐賀、長崎、大分の4県で11競技が行われた。バスケットボール男子の和歌山南陵は初戦を突破した。

6人チーム強気で先導 和歌山南陵3年 二宮有志主将

部員は3年の6人だけ。様々な困難の末にたどり着いた「走らないバスケ」で、初戦の延岡学園(宮崎)を退けた。交代枠はわずか1人でも「ハンデだとは思っていない。同じ土俵で戦っている」と強気を貫く。

元々は学校の強化種目で2021年に総体初出場。しかし22年に教職員の給与未払いやストライキなどが発生。最大40人以上いた部員も次々去り、新規の入部もなく、6人だけが残った。

かつて得意だった速攻は体力の消耗を避けるために捨て、パスをつないでゆっくり攻撃を組み立てるスタイルを確立。「僕がやらないと負ける」と攻撃をコントロールし、持ち前のパスワークで相手を崩して術中に引き込み、3点シュートや巧みなドリブルを披露した。

追いつ追われつの接戦だったが、最後まで相手に主導権を渡さなかった。異色の戦いぶりは、会場でひときわ注目を集める。「目標は8強以上。応援を力に変えたい」と躍進を誓った。