混合リレーで決勝進出を逃したドイツ。その結果に呆然とするシュミット。(C)Getty Images よもやの惨敗劇の主因となった内紛を収めるべく、大きな決定が下された。 現地時間8月4日、ドイツ陸上連盟はパリ五輪の陸上女子4×400メートル…
混合リレーで決勝進出を逃したドイツ。その結果に呆然とするシュミット。(C)Getty Images
よもやの惨敗劇の主因となった内紛を収めるべく、大きな決定が下された。
現地時間8月4日、ドイツ陸上連盟はパリ五輪の陸上女子4×400メートルリレーのチームからルナ・ブルマーンを除外すると公表した。本選を5日後に控え、異例の決断となった。
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キッカケは、混合4×400メートルリレーのメンバー選考を巡る“内紛”にあった。
現地時間8月2日に行われた同レースで、決勝進出が期待されたドイツ代表チームは予選2組でなんと7着フィニッシュ。この結果に国内でもショックが広まるなか、代表選手からはメンバー構成に不満が上がった。
第1走者を務めたジャンポール・ブレダウは、試合後のインタビューで「全員が納得したわけではない決定もあった。それが影響した中で僕らはトラックに立った。他の人は違う見方をしているかもしれないが、僕自身はそう思っている」と吐露。さらに彼の恋人であるブルマーンもレース直前に自身のSNSで「私は記録上で2番目に速い400メートル走者だった。ノー、私はそれでも混合リレーにノミネートされなかった」と投稿。ビッグカップルの告発は波紋を呼んだ。
二人の発言を受け、大手大衆紙『BILD』をはじめとする国内メディアが、一斉に矛先を向けたのが、「世界一セクシーなアスリート」として世界的な人気を誇り、Instagramのフォロワー数が520万を超えるアリカ・シュミットの選出だった。
というのも、彼女の400メートルの持ちタイムは今大会の女子選手で3番目。アイリーン・デメス(51.63秒)、ブルマーン(51.72秒)よりも0.46も遅いのである。ゆえにブレダウとブルマーンは選考に“贔屓”があったと暗に示唆したわけである。
無論、選考理由は判然としていない。しかし、『BILD』はリレー代表の主将を務めるシュミットの選出は「パリに出発する前に行なわれた合宿で決定済みだった」と指摘した。
そんな国内での反響を受け、“御大”は大鉈を振るい、事態の収拾を図った。ブルマーンのリレーチームからの除外を決めたドイツ陸上連盟は声明内でスポーツディレクターを務めるヨルク・ブグナー氏は「リレーはチームスポーツだ。成功するかどうかは、良いチームワークと全員の相互理解にかかっている」と語った。
人気選手のシュミットも関わる決定に、国内メディアも一斉に反応。日刊紙『TAG24』は「ブルマーンは自分のSNS投稿を一生後悔するだろう。パリでの夢は本格的な開幕を前に打ち砕かれた」と報道。また、地方紙『Mannheim24』は「アリカ・シュミットを巡る爆発的な論争は、今、明らかな影響が生じさせている」と嘆いた。
なお、ブルマーンの彼氏であるブレダウは連盟に謝罪。実力も評価されていることから、男子4×400メートルリレーに出場する予定だという。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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