右サイドの仕事人、レッキー 豪州は前に人数をかけ、相手にプレッシャーを掛けていくために新システムの[3-4-2-1]を採…

右サイドの仕事人、レッキー
豪州は前に人数をかけ、相手にプレッシャーを掛けていくために新システムの[3-4-2-1]を採用しているようだが、中でも危険な存在になるのが右ウイングバックのマシュー・レッキーだ。特に怖いのはいざゴール前まで上がってきたときの決定力。ブンデスリーガ開幕戦のシュツットガルト戦では2得点を挙げてヘルタ・ベルリンを勝利に導いた。原口元気とウイングのポジションを争うライバルでもあるが、[3-4-2-1]のウイングバックのポジションから攻め上がってくると、ディフェンスラインが視野に入れにくく、チェックもしにくい。マッチアップが予想される原口は「彼の良さも癖も分かっている。実は結構じっくり見ていた」と同僚との勝負に自信をのぞかせるが、ゴール前まで原口がつき切るのは難しく、高さもある。背後に構える左SBの選手にも柔軟な対応が求められそうだ。
巨漢がそろう脅威のセットプレー
「(最終予選の)14得点中、CKから5つ、PKが3つ。得点の6割がセット
プレー」(ヴァイッド・ハリルホジッチ監督)。流れからのフィニッシュにも注意は必要だが、やはりセットプレーをいかに防ぐかがカギになりそうだ。
191cmのトミ・ユリッチを筆頭に188cmのトム・ロギッチ、187cmのミロ
シュ・デゲネク、184cmのベイリー・ライトとトレント・セインズバリー、181cmのマシュー・レッキーなどがゴール前のターゲットマンとなり、そこにアーロン・ムーイが良質のキックを合わせてくる。さらに終盤のパワープレーになれば、空中戦に強い179cmのティム・ケイヒルや189cmのジャクソン・アーバインも加わるかもしれない。メルボルンでの前回対戦では終盤にDFの丸山祐市を入れて対策を施したが、今回も植田直通あたりが重要な存在になってきそうだ。
最後まで燃え盛る不屈の闘志
「敗戦の少ないチーム」とヴァイッド・ハリルホジッチ監督が表現するように、15年以降、アジアの試合で敗れたのはアジアカップのグループリーグ・韓国戦とW杯2次予選のアウェイ・ヨルダン戦のみ。世界の強豪との対戦でも親善試合でブラジルに0-4と敗れた試合を除き、紙一重の勝負を演じている。2-3と敗れたものの、終盤まで食らいついたコンフェデレーションズカップのドイツ戦は象徴的だ。リードすれば固く守り、得点が必要な場面ではベテランFWのティム・ケイヒルを投入してロングボールを多用するなど、不屈の闘志で攻勢をかけてくる。15年にウェスタン・シドニーに在籍した萩洋次郎は彼らの勝負強さの理由について、「最後のところで体張るところは徹底してやってくる」と語る。日本にはホームの後押しがあるとはいえ、ギリギリの攻防になる覚悟は必要だろう。
文・河治 良幸