第16回レパードステークス(4日/GIII、新潟ダート1800m)にはユニコーンS3着のミッキーファイト、3連勝で2勝クラスを勝ち上がってきたジーサイクロン、青竜S勝ちのソニックスターなどが出走予定。

本記事では、出走各馬の追い切りを診断し「S」「A」「B」の3段階で評価した有力馬や穴馬をピックアップ。ここでは「バロンドール」を取り上げる。

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■バロンドール

【中間調整】曾祖母はオリエンタルアートで、近親にオルフェーヴル、ドリームジャーニーがいるという日本を代表する名牝系の出身だ。2歳のうちに2勝を挙げるなど素質の高さをアピールし、前走は勝ち負けにならなかったもののUAEダービーに参戦させるなど(6着)、陣営の期待も高い。

帰国初戦としてレパードSに出走するのは予定通り。帰国検疫、放牧を経て7月初頭に栗東へ戻っており、7月7日に中間の初時計。以降、坂路とCWを併用で順調に本数をこなしている。1週前追いはCWで2歳未勝利を追走する併せ馬。6F79秒8(一杯)といい時計をマークしたものの、これは引っ掛かって行きたがってしまい出てしまったもの。ラストはかなりズブい手応えとなっていた。

【最終追い切り】レース当週は坂路を単走。しかし別厩舎の2歳馬をいったんの目標として坂の序盤で併走しており、実質的には併せ馬だった。直前半ばからは脚力の違いで置き去りにし抜け出し先着。ただしラストはやや素軽さを欠き、仕掛けたほどの伸びはなかった印象。

【見解】1週前、最終追いと負荷をしっかり掛けて問題ないあたり、健康面や脚元に不安は感じられない。しかし精神面でのブレはまだ大きそうで、なにか内面で引っ掛かる部分があるのかも。本番までに変わってくる可能性はあるが、攻め気配は強調しづらい。

総合評価「B」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう) 【重賞深掘りプロジェクト】調教ライター。競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。