女子フェンシングとしては初のメダル獲得という快挙となった(C)Getty Images 現地8月1日(日本時間2日)にパリ五輪フェンシング女子フルーレ団体3位決定戦(グランパレ)が行われ、世界ランキング4位の日本が同6位のカナダを33-32…
女子フェンシングとしては初のメダル獲得という快挙となった(C)Getty Images
現地8月1日(日本時間2日)にパリ五輪フェンシング女子フルーレ団体3位決定戦(グランパレ)が行われ、世界ランキング4位の日本が同6位のカナダを33-32の僅差で競り勝ち、フェンシング女子初のメダル獲得を決めた。
東晟良、上野優佳、宮脇花綸、菊池小巻の4人が歴史を動かした。
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1巡目は上野、宮脇、東の順で戦い、10-10と互角の展開となると2巡目はリザーブとしてチームを支えていた菊池が今大会初出場、1点リードでバトンを渡すと、20-17で3巡目へ入った。
勝負のかかった3巡目は再び菊池から、東とつないで3点差を死守すると、最後は上野が1点差まで迫られるギリギリの展開。それでもカナダ側の猛攻を退け、1点差を守り抜き、最後はフィニッシュ。歓喜の瞬間を迎えた女子チームが上野に喜びのあまり、駆け寄ろうとして、審判に慌てて止められるシーンもあった。
試合後のフラッシュインタビューでは東が「人生でもらったメダルの中で1番重くて興奮します」と喜びを噛み締めると、最後1点差を守り切った上野も「何とか逃げ切ろうと思った。団体戦では何としてもチームでメダルを取りたい気持ちで全力で頑張った」と笑顔で激闘を振り返った。
今回が日本女子フェンシングでは個人、団体を通じて初のメダル獲得。強化の契機はフランス人のボアダン・フランクコーチが2017年から就任したことにもあったという。海外の選手に比べて欠けていた闘争心、プレーに向かうアグレッシブさを植え付けることに成功、初の快挙につながった。
また試合を見守った山口徹氏の"赤裸々解説"も注目を集めている。現役時代は2004年ワールドカップで個人3位にも輝き、15年からはU-23、U-20、U-17の日本代表でコーチを務めており、東京五輪でも名解説で知られた同氏は、試合途中は「強気でいこう!」などチームを鼓舞しながら、最後上野が1点差を守り切り、初のメダルに輝くと「よーし!よーし!!」と絶叫。その後は画面を通じても男泣きしている様子が伝わるなど、チームに一体となって感動を分かち合った。
直後は「あー、良かった、あー、良かった」としながら、続けて「いや、本当のこと言っていいですか」として、「正直、めっちゃ怖かった」「ウソだろう」など、"本音"を吐露。女子フェンシング界を長く見守ってきた名伯楽の赤裸々解説にはSNS上でも「この解説は見ていて最高に嬉しかったし、感動した!」「選手に寄り添った解説が素敵です」と好感の声が続々集まっている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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