今週は札幌競馬場でエルムS(ダ1700m)が行われる。真夏のダート重賞にハイレベルなメンバーが揃った今年。今後のダート路線を占う一戦として注目したい。 ここでは、過去10年からナチュラルハイとミトノオーにフォーカスしたデータを取り上げる。 …

今週は札幌競馬場でエルムS(ダ1700m)が行われる。真夏のダート重賞にハイレベルなメンバーが揃った今年。今後のダート路線を占う一戦として注目したい。

ここでは、過去10年からナチュラルハイとミトノオーにフォーカスしたデータを取り上げる。

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ナチュラルハイに「3.0.0.1」の追い風

大沼S→マリーンSと北海道シリーズのダート1700m戦で連続好走。高い距離適性と夏競馬への対応力を存分にアピールしたのがナチュラルハイだ。ドゥラエレーデやプロミストウォリアなどGIでも掲示板内を確保してきた強豪との力関係がポイントだが、連勝に向けて心強い後押しとなるのがこちらのデータ。

・前走マリーンSを4角3番手以下で勝利【3.0.0.1】

該当馬4頭中3頭が勝利の“勝率75%データ”に該当。控える競馬で前哨戦のマリーンSを制した馬には“買いの一手”を下すべきとのデータが出現した。

北海道シリーズ3戦目を迎える本馬だが、近走は使われつつパフォーマンス上昇。暑さにへこたれることもなく、状態は上向きと捉えられるだろう。鞍上は29度目のJRA・重賞に挑む永野猛蔵。同期の永島まなみに続く重賞Vを気心の知れた相棒とともに決めるシーンは想定すべきだ。

■ミトノオーに【0.1.0.7】の“勝率0%”データ

ナチュラルハイとは対照的に、“0%データ”に該当してしまったのがミトノオーだ。前走平安Sを鮮やかな逃げ切りで制した馬。ダート界で屈指の先行力を持つスピードスターの連勝が期待されるなか、浮上したマイナスデータとは?

・前走逃げ脚質で勝利【0.1.0.7】

該当馬に勝ち星はなく、2着が最高という結果に。昨年はペプチドナイル、タイセイサムソンがこれに該当したがそれぞれ1.2番人気で馬券外に敗れ去った。直線が短い舞台ゆえ、各馬は早めに仕掛けないと届かない。その騎手心理が前走逃げ脚質勝ち馬の“勝率0%”データを生んでいるのだろう。

今回は自身初の1700m戦。この距離のスペシャリストが揃ったメンバー構成にあって、未知の要素を内包した人気上位想定馬にはリスクが伴う。右肩上がりの戦績を残すミトノオーにあっても1着のゾーンにおいては“消し”が妥当なのかもしれない。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家 競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。