コーチに支えられながら会場を後にする阿部。(C)Getty Images 五輪連覇の夢が潰え、絶対女王は大粒の涙を流した。 現地時間7月28日、パリ五輪の柔道女子52キロ級が行われ、2大会連続の金メダルを目指した日本の阿部詩が2回戦で敗れた…
コーチに支えられながら会場を後にする阿部。(C)Getty Images
五輪連覇の夢が潰え、絶対女王は大粒の涙を流した。
現地時間7月28日、パリ五輪の柔道女子52キロ級が行われ、2大会連続の金メダルを目指した日本の阿部詩が2回戦で敗れた。
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1回戦で出口ケリー（カナダ）を57秒での大外刈りで一本勝ちする圧倒的な強さを披露した阿部。しかし、2回戦で隙を突かれる。世界ランキング1位の実力者ディヨラ・ケルディヨロワ（ウズベキスタン）に対して、開始2分すぎに内股で技ありを奪い有利に試合を進めていたが、3分4秒に谷落としでまさかの一本負けを喫した。
一本がコールされた刹那、状況を把握した阿部は畳に突っ伏して号泣。なんとか畳を降りてからも会場に響き渡るほど泣き叫んだ。
優勝が有力視されていた阿部の敗退に衝撃は広まった。フランスで最大級のネットワークを誇る日刊紙『L’Equipe』は、「東京オリンピックの覇者である日本のウタ・アベは待ち望まれていた予想に反した形で大会を去った」と報道。試合後の泣き崩れる姿を次のように描写している。
「女王のウタ・アベの想定していなかった敗退にシャン・ド・マルス・アリーナは地震のように揺れた。敗退の現実を知った彼女は空から急降下するように崩れ落ち、畳の上で長い間うずくまったまま。そこからなんとか立ち上がろうともがいた。最後は日本人コーチが立ち上がらせ、歩くのを手伝わなければならなかったほどに彼女は打ちひしがれた。この一本負けはまさに途方もない驚きだった」
現地も騒然となった阿部の敗退。その衝撃は広まる一方だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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