ベテランのグレーザーを中心に粘りを発揮したドイツ。(C)Getty Images 52年ぶりの金メダル獲得を目指す日本の前に初戦で立ちはだかったのは、欧州の雄だった。 現地時間7月27日、バレーボール男子日本代表(世界ランク2位)が…

ベテランのグレーザーを中心に粘りを発揮したドイツ。(C)Getty Images

 52年ぶりの金メダル獲得を目指す日本の前に初戦で立ちはだかったのは、欧州の雄だった。

 現地時間7月27日、バレーボール男子日本代表(世界ランク2位)が、同11位のドイツと1次リーグ初戦を対戦。フルセットにもつれ込む激闘の末にセットカウント2-3で敗れた。

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 パリ五輪前に実施されたネーションズリーグ(VNL)でもフルセットの攻防を演じていたドイツに力及ばなかった。第1セットを先取された日本は、西田有志、髙橋藍、石川祐希を軸にして主導権を奪取。そして第2セットを25-23、第3セットを25-20で連取する。

 一気に勝負を決めたい日本だったが、ドイツの執念が実る展開となった。終盤に壮絶な打ち合いが展開された第4セットをドイツが30-28でもぎ取ると、互いに粘りを見せあった最終セットも15-12で押し切った。

 世界ランク2位の日本を撃破したドイツの精鋭たちには、国内も大いに沸いている。日刊紙『Bild』は「バレーボールの戦士たちは“朝食”に勝利した」とリポート。異例の午前9時スタートの大一番を制したチームを「素晴らしくスリリングな試合だった! それでもドイツはオリンピック開幕戦で優勝候補の日本を破ったのだ」と絶賛した。

 また、フランクフルトの日刊紙『Frankfurter Allgemeine Zeitung』は、日本からの逆転勝ちについて「センセーショナルな挽回劇だった」と称賛。緊張感のあった攻防戦を「常に神経をとがらせる必要があったハイクラスな内容だった」と回想し、「ドイツは力強いパフォーマンスでこれ以上にない完璧なスタートを切った」と伝えている。

 初戦を落とした日本は、金メダル獲得に向けて落とせない試合が続く。1次リーグ残り2試合は、日本時間31日午後8時に世界ランキング8位のアルゼンチン戦、同8月3日午前4時に世界ランキング5位の米国戦が組まれている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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