先週は札幌、今週末は新潟で「夏競馬」が開幕。札幌は洋芝、新潟は長い直線と、大きく特徴が異なる競馬場だけに、ほかの競馬場とは傾向が異なりがちだ。今回はこの2場の過去5年の種牡馬別成績を見ながら、攻略法を探っていこう。【新潟・芝】 勝利数はデ…

 先週は札幌、今週末は新潟で「夏競馬」が開幕。札幌は洋芝、新潟は長い直線と、大きく特徴が異なる競馬場だけに、ほかの競馬場とは傾向が異なりがちだ。今回はこの2場の過去5年の種牡馬別成績を見ながら、攻略法を探っていこう。

【新潟・芝】

 勝利数はディープインパクトが断トツだが、上位種牡馬ではエピファネイアの勝率の高さが目立っている(13.1%)。26勝の距離別の内訳を見ると、1800mが8勝、1600mが7勝、1400mが4勝だが、1200m、2000m、2200m、2400mと幅広い距離で勝っている。

注目すべきは性別で、牝馬が19勝と圧倒的。マイル戦は牝馬が7勝で勝率17.1%に対し、牡馬は16戦して勝利はなく2着2回と苦戦している。牡馬の7勝中6勝が1800m以上となっているのもポイント。エピファネイアを狙うなら牝馬が無難だろう。

 また、18位・マクフィの勝率の高さも目立つ(13.6%)。6勝の内訳は1000mで3勝、1200mで2勝、1400mで1勝と短距離寄り。6勝中5頭が牝馬となっている。オールアットワンスが2勝しているGⅢアイビスサマーダッシュ(1000m)には出走馬がいないが、短距離戦にマクフィ牝馬が出てきたら狙ってみよう。

【新潟・ダート】



 ヘニーヒューズが安定の1位だが、注目したいのは3位のオルフェーヴル。勝率が高い上に、馬券的な妙味も非常に高く、8頭中5頭が4番人気以下。2021年に1勝クラスの1800m戦を勝ったパワポケプリメーロは、8番人気・単勝4360円の配当をつけた。距離は1800mが5勝、1200mが3勝と大きな差はない。

 14位のディスクリートキャットも高勝率で、馬券に絡んだ5勝、3着2回はいずれも1200m戦。2021年に1勝クラスを勝ったラインオブフェイトは、11番人気・単勝3070円の大駆け。その前走の2100m戦で7.7秒差の最下位になったところからの巻き返しだった。大きく条件を変えて1200mに臨んでくる馬を狙うのもよさそうだ。

【札幌・芝】

 例によってディープインパクトが最多勝だが、5位ドゥラメンテの勝率の高さが目立つ(17.8%)。ディープインパクトの半分以下の出走数ながら、勝利数はあと3勝で追いつく。

 距離別成績を見ると1800mが9勝で勝率28.1%、2600mが6勝で勝率35.3%と、極めて高い数字を残している。2600mはあまりレースが組まれていいない条件だが、連対率47.1%、複勝率64.7%も驚異的な数字で、これは積極的に狙っていきたい。

 6位キズナは高勝率かつ馬券的妙味が高い。22勝中10頭が4番人気以下で、重賞、特別戦も7勝している。距離は1800mが7勝で、2000mが5勝と続くが、1200mから2600mまで幅広く勝利している。性別では牝馬15勝、牡馬7勝と牝馬寄りだ。

【札幌・ダート】

 勝率、馬券的妙味のバランスがいいのが4位のマジェスティックウォリアーで、勝利数は4位だが、複勝率はベスト20種牡馬の中でトップの39.5%を誇る。距離は11勝中9勝が1700m。性別は牝馬6勝、牡馬3勝と牝馬が上回っている。

 出走頭数は少ないが、18位フリオーソも高勝率。2022年の1勝クラス1700mを、12番人気・単勝8370円で勝利したウインホノカの影響が大きいが、ほかにも7番人気馬による勝利や6番人気2着などもある。距離は1700mが3勝で最多。2400mは3戦と少ないものの、1勝、2着2回と連対を外していない。

 以上、夏の新潟と札幌の注目種牡馬をピックアップした。今回は馬券的な妙味が高い馬が多く見つかったので、高配当を狙っていきたい。